お知らせ
5月になりましたね
ゴールデンウイーク 鯉のぼりと五月人形=男児の端午の節句などがあります
鯉のぼり
花札では菖蒲(しょうぶ あやめ)が画かれていますが、実はかきつばたであるという説もあります
いずれ菖蒲か杜若 という言葉は有名です
菖蒲と杜若(かきつばた)は見分けがつかないほどよく似ているので、どちらも優れていて順位がつけられないことを指すそうです
私には単純に、どっちが菖蒲か杜若か分かりにくいほどどちらも似ていて綺麗だと読めます それを敷衍すると、どっちが優位か分からないという解釈になるようです
鯉のぼりを見ることが珍しくなりました 珠洲市は古くなった鯉のぼりも集めて、長尺の鯉のぼりを上げるそうです 災害から復帰する意気込みを示す意味もあるのでしょう
つい3年位前までは近くの川に多数の鯉のぼりが風になびいて見事でしたが、最近は見かけなくなりました
屋根よ~り 高い 鯉の~ぼ~り~
という歌は懐かしいですね
皆さんご存知と思いますが、鯉が滝を登って竜になるという話があります これを登竜門と言って、難関を突破して出世するという話になります 鯉は傷つきながら滝を登ろうとしては叩き落されて、何度も挑戦している内に登り切った鯉が竜になるということを出世に例えています
鮭が同じようなことをやります そして登り切ったところで出産します
この場面を見たことがありますが、鮭の必死さは見事です もう諦めるのではないかと思うくらい疲労困倍しても登り切るのです
小さい滝の上の川で産卵するためでしょう
産卵したら傷だらけの身体を癒す間もなく死を迎えます その姿は出世には程遠いですが、産卵するために命を懸ける姿は素敵ですね
私は経験がありませんが、川では手づかみで鮭が何匹も獲れるそうです 随分前の話です
産卵してから獲ってくださいね
五月人形の中に武者人形があります
子どもが小さい時は飾っていました
雛人形ほどは各家で飾られなかったですかね
我が家は雛人形も武者人形も飾りました
武者人形は男の子が健やかに逞しく成長することを祈願して飾るそうですが、我が家は雛人形も行事のように飾っていました 綺麗で可愛いですし
伝統的な謂れには関心がありませんでしたが、飾り物として毎年居間に置いていました
でも見ている内に単なる置物ではなく魂を持った人形に見えて楽しんでいました
花札の菖蒲或いは杜若
5月は皐月晴れと言われるように晴天が多い月です
4月末には北海道で雪が降りました
段々季節が無くなっていきそうです
しかし五月晴れがメンタルな不調を回復する象徴であってほしいですね
患者さんには春の攪乱が収まる時期が5月半ばと言っていましたが、最近は季節が定まらないので「多分~」という接頭語を付けています
たまには五月雨の日もあるでしょう
五月雨は梅雨を指すそうです 花札の五月は陰暦で今風には六月を指すそうです
それで芭蕉の~五月雨を集めて早し最上川~という句は山形の梅雨の時期の最上川の急流を指すそうです
早し~は~速し ではないかと詮索しますが、いずれでも良いようです
※次第に季節が陰暦に近づいているように感じます 5月半ばで、もう梅雨のような天気が続くようです
それにしても芭蕉は江戸から明石までも行脚しています
旅は人生・生命そのものだったのでしょうか
比叡山の千日回峰行も山路を歩く修行です 歩くことが修行です
ここでは芭蕉について書こうと思っているわけではありませんので、この話はここまでとします
五月を楽しんでください
今日は久しぶりに多賀町のジビエ料理を食べて来ました 鹿肉のステーキです 猪や鴨料理の店はあるのですが鹿料理は珍しいですね
食した後に多賀の山中の道を走っていると川に鯉のぼりが数匹泳いでいました 五月の風景です
走っている車が少なくて、緑に包まれた道を走っていると、この間頭が忙しくて溜った塵が流れました
心地良いランチとドライブでした
次に巳=蛇の話を挙げます
巳年なので暫らくは掲示します
八岐大蛇は鉄の産地の出雲を高天原から追い払われてきた素戔嗚尊が支配するという話です
哲学者の梅原猛には日本の歴史に関する著書が多いのです
大和朝廷の成り立ちに関心を示して、異端とも言われることを論じています
その説は、大和朝廷は朝鮮から渡来した技能に優れた者達が造ったという壮大な物語です この説は異端ですが、素戔嗚が朝鮮の新羅との縁が深かったという説があるので全くの空想とは言えません 島根県の出雲の歴史に素戔嗚尊が新羅を回って来るという伝承が書かれています わざわざ新羅に行って帰ってくる必要があるのでしょうか
私は梅原猛の説に説得力があると思います
天皇家の切れ長の一重の眼は独特です 聖徳太子の眼も同じです よほど血が濃いのか、二人を除いて同じ眼をしています
その説を背景に於いて八岐大蛇の物語を走り語りします
高天原で乱暴狼藉を働いた素戔嗚尊は天照大神の怒りをかって高天原から追放されます
乱暴狼藉は極に達していて、天照大神が造った田畑を荒らす、天照大神のもとで機織りをする娘たちの「ほと」(女性の陰部を指す)を矢で射しまくりました
※これは話題になったり解釈されませんが、機織り娘たちを凌辱しまくったということを指していると思われます
こうした乱暴狼藉を働く素戔嗚尊は高天原から追放されると語られていますが、実際は大和朝廷を創るために、鉄で潤う出雲の国を支配するために派遣されたと思われます
出雲の国に差し掛かった時に出逢った老夫婦が泣いているので訳を問うと、8人の娘の内の7人が八岐大蛇に食われましたが、今年は末娘を食うために間もなく現れるであろうと語ります
それで素戔嗚尊は八岐大蛇を退治しようと8個の壺に酒をたっぷりと溜めておきました
現れた八岐大蛇が酒を飲んで酔いつぶれた隙に大蛇を切り倒しました 最後の大蛇の尾から剣が出てきましたが
勾玉 鏡 草薙剣の三種の神器の一つです その後素戔嗚尊は櫛󠄁名田比売と結婚して出雲の国を司りました
こうして高天原の国が出雲の国を支配して大和朝廷の基礎を築いたという話だと思います
私見です
※ここでは触れませんが、長子相続、惣司相続と対称的な末子相続の話と絡みます 更には末娘が家を救うという話もあります
八岐大蛇の図です 焼けた鉄を象徴するので眼が赤いと言われていますが、出てくるイラストは殆ど赤色がありません
この絵は鱗の一部も赤いという話と一致するので挙げました
八岐大蛇は何を象徴するのかという議論があります
川の象徴であろうという説は櫛󠄁名田比売が田の化身であるとすると、川の水が田を潤すという現実的な話になります
また八つの国を象徴するという説もあります 大きく長い体は福岡迄をも示していると言います
私はそうした仮説に加えますが、大蛇は男根をも象徴していると思います
8人の娘の内の上の7人は出雲の国の豪族と結婚したが八岐大蛇の赤い眼は出雲の国の鋳鉄の赤い炎の象徴でもあるでしょう そうすると高天原の国から派遣された素戔嗚尊=軍隊が出雲の国と鉄を支配したことになります
これ以上は趣味の領域に入ってしまいますので止めておきます 巳年に関連した古代神話を持ち出しました
休診日について
休診日を5週毎に金曜日の午後と土曜日にしていましたが、今年からは年末年始やゴールデンウイーク等の連休がある月は上記の休診日を止めることにしました 一日当たりの患者数が増えて待ち時間が長すぎるようになりました こういう休診日を設けたことで今年は書類書きが早くなりました 休診日を追加したことで患者さんの要請に応えることができるようになったと思います 試みては診療と他の業務のバランスを考えることを繰り返します
好きな絵画展(京都の相国寺の絵画展)に久しぶりに行きましたが、もっと見たい絵画展があります 全く関係の無い遊び(うんまいもんを食うなど)もあります
こうした診療関係以外の世界を持つことが特にメンタルを対象にする医師には必要と思います
長浜日赤病院に赴任していた頃は、業務に追われていたのですが、土曜日が休診になったので、京都や奈良を散策しました 美術館にも通いました
充実した時を過ごしました 尤も一時的でしたが
もう一人の指定医が退職した後は3人位の研修医の面倒を見ていたので暇なしでした それでも合間に滋賀県立美術館には行けました ここはコロナ以前から建て直すと言いながら延び延びで、2027年になるようです
しかし最近は貧困と感じます
私の趣味は車を運転することですが、好きな車のディーラーが栗東のみになって不便なので、久しぶりに若い頃に好きだったメーカーの日本車に乗っています ハイオクがレギュラーになりましたが、乗り心地が良くスピードも必要なだけ出るし、燃費も良くなったので満足しています 高速道路も快適です
路面の凹凸を車体のぐらつきや突き上げ感がなく軽やかに走り抜けます
何よりも直角の曲がり角でアクセルを踏まないでスピードを緩めると、殆どブレーキをかけないで曲がると、Gもかからず、まるで何事も無かったかのように走り抜けます これは前に乗っていたドイツ車よりも優れています セダンでもGがかかりました
環境の温暖化による荒廃に少しは貢献しているかと思いますが、本当は水素自動車を望んでいたので妥協です 大津市に1件の水素ガススタンドでは仕方がありません
新車で多賀の山奥の山を2回登坂しましたが、
この山路は緑に囲まれて、青空が木々の間から見えると呼吸が楽になります
木々のグリーンと空のブルーが広がる所で車を停めてしばし眺めていると、自然に吸収されるように錯覚します
カーブやスピンコーナーが続く道を往復するとタイヤが摩耗します 1年も持たないのでケチっています
欲求不満です
高村光太郎
智恵子抄
あどけない話
智恵子は東京には空が無いといふ。
ほんとの空が見たいといふ。
私は驚いて空を見る。
桜若葉の間に在るのは、
切っても切れない
むかしなじみのきれいな空だ。
どんよりけむる地平のぼかしは
うすもも色の朝のしめりだ。
智恵子は遠くを見ながら言ふ。
阿多多羅山の上に
毎日出てゐる青い空が
智恵子のほんとの空だといふ。
あどけない空の話である。
少し季節が異なるようです
春の詩という大くくりで読んで下さい
阿多多羅山と言うのは高村光太郎の造語で阿耨多羅という仏教の最高の境地を示したものです 実際には智恵子の故郷の福島県の阿達太郎山を指しているようです
光太郎と一緒に住みだした東京の空は本当の空ではな い 故郷の阿達太郎山の上に見える青い空が本当の空 だという智恵子の居場所の無さ、望郷の念を示しています
光太郎がーあどけない話ーと附則したのは何故でしょ う
智恵子が亡くなった後にー智恵子の半生ーという文章 を書いていますがーあどけないーという表現は統合失 調症の子どものような純真さを示しているようです
私も統合失調症の患者さんに抱く感情と似ているので 光太郎に親近感が湧きます しかし幻覚妄想に支配さ れていた時の看病の凄惨さは微塵も感じさせない文章 には感動さえします
私が滋賀県に住んでいるのは、患者さんとの関係を続けたいと思ったことが一番ですが、琵琶湖があることもあります 初めは日本一の大きな湖の壮観さに惹かれたのですが、次第にまるで海のような波が北斎の絵のように沖から押し寄せる景観が多様です その内に湖岸道路を走っているとしぶきが車のフロントガラスにかかって一瞬前方が見えなくなることがありました まるで海のような豪快な波です
琵琶湖の色も多様です 見たことが無いような色を見ると感激します
長浜日赤病院に赴任している頃は、ストレスがたまると湖岸道路を走りました 家に着く頃はストレスが軽くなっていました
新8号線を走ると、小高い山に登れる道があります そこから遠くに見える琵琶湖は穏やかで澄んだ水色です
誰も居ません いつも一人で琵琶湖を眺めていました
一体何のための道なのか分かりませんが、小さくて低い山の頂上まで登れます 座るところがない狭い頂上で立ち尽くして琵琶湖を眺めます
もう一つの楽しみは、三重県に続く山路です
森の緑と空の青に包まれると自然の一部になったように感じます その山の端の曲がりくねった路を走ると爽快です
それと湖東湖北の人々の素朴さです 良くなるとにこやかな表情で感謝されると嬉しいですね
お釣りのことでもめたことがありません 一人も居ません 職員を信頼しているのでしょう アチコチで荒れていた方も、やがて穏やかになります
難しいことはしていません その方の悲しさ苦しさに共感しています
私は、疲れていても、クリニックのオーディオでミュージックをかけて椅子に座ると、自然に緩やかに緊張してくると、やがて仕事モードになります
心地良い緊張です
この時に、ああ私は患者さんに生かされているのだなと感じます
薬剤の効罪
※最近になって目立つのは学会も含めて、薬剤の副作用をきちんと告げることが大事であるという風潮になっています
先日患者さんが問うてくるので、まず作用を説明して副作用の確率を加えると、服薬をやめようと思っていたが
それなら飲みますと言いました 渋面が穏やかでにこやかな顔になりました
患者さんが必要な薬を飲まずに悪化したら、誰が責任を持つのでしょうか
まず必要な薬を飲むように指導して、それから副作用を追加するように説明すべきではないでしょうか
違和感があれば医師に相談するように言って頂くとありがたいですね
薬は怖いからやめようとなってはなんにもなりません
先日学会のアンケートで副作用の説明をしているかと問われたのですべて否定しました
能書も作用が2~3行で、副作用が20~30くらい挙げられています 10倍怖い薬になります
今時の子ども
私は児童精神科医ではありません
従って多くの多様な子どもを診ていませんし、分析もしていません
受診してきた子供の時代的変化も極一部の見方になるでしょう
しかし数えてはいませんが、500人以上の子どもを診ていると思います 原則的に小学校5年生以上です 優秀な心理士が居た時は就学前の子供も診ていました 期間は長くはありません
統合失調症の方は医師になってから間もなく子供も診ていました
しかし抑うつ状態やうつ病、身体表現性障害の方などの非精神病の子どもを診るようになったのは医師になってから8年目くらいからです
初めは総合病院の小児科の入院患者さんを診るようになりました
殆どが身体表現性障害で不登校になった子どもです 頭痛腹痛が多かったですね
女生徒の方が殆どでした
この時は無投薬で母子を対象にしました
外来を終えて病棟の患者を診る短時間の有効活用を考えました
関係は様々ですが、小学校5年生から中学校2年生くらいになると、母親から自立しようとする時に、冷たく感じる母親に対する批判から始まります
※ここでは投影性同一視が機能しています 子どもが自分から母親の懐から出ようとしているのに、その不安が母親が自分を見捨てようとしていると感じる自他の逆転があります
それに対して母親は折角苦労して育てたのに、そのことが娘に否定されていると憤ったり悲しんだりします そうした母親を娘は攻撃します 母親によっては反撃したり、嘆き悲しんだりします
第二反抗期とか、分離個体化(私が勝手に幼児期の母子関係を思春期に持って来ています)と称されます 子どもには母親から分離個体化する自由と不安の葛藤があります 母親の方には子どもの成長の喜びと寂しさがあります
医師はお互いの不満をぶつけあうように指示します
そこで交わされるやり取りのネガティブな表現の背景にある母親の愛情と悲哀、子の母親への依存性=共生と自立性=分離個体化の葛藤を翻訳します
お互いに好きなのですが嫌いというような表現をします
2~3回くらい、長くて数回で互いの一面性に気づいて互いの愛情を確認して安心します これで治癒する方が20数人居ました 身体表現性障害がなくなって登校できていることを確認しています
長浜日赤病院に赴任していた頃に児童外来を造ったので、統合失調症の中学生も診ることが無くなり寂しい思いでした
しかし高校生以上の方の自己アイデンティティの課題は興味深くて診察が自己にも還ってくるので楽しみでした
時には生意気な青年との対話が刺激になりました
人生を考えさせる語り合いは、治療者が患者に与えるのではなくお互いに与えあうものでした もちろん全ての患者さんではなく一部ですが そこでは自己中心的自己が社会の中の自己として成長しました
ある高校の嘱託になった時には毎年数人の治療をしていました
殆どが女生徒でした 薬物は補助的で、簡易精神療法で現在の悩みと今後の進路がテーマになりました 女生徒が性転換手術を受けることを希望しました 他の女生徒は卒業したら実家の傍の木で自殺をすると訴えました しかし皆さん進路を見つけて無事に卒業しました 性転換希望の女生徒は中近東に行くことまで考えていましたが、数回面接しただけなので、その後は分かりません
自殺願望の女生徒は、幼少時から馴染んできた大木に親しんできたので、そこで死ぬことに憧れていました 共感的に傾聴する内に実家に自分の居場所が無いことを語りました 一旦実家に帰ってからアルバイトー就職して準備ができたら実家を出ることを提案したら安心しました そう考えると祖父母と両親に束縛されていた自分が自由になれたのです そうして自分の居場所ができたのです これも自立の一つの形です 依存と自立には様々な歩みがあることを知ると関心が深くなります 特に自殺願望には自立=分離個体化願望があることを知ってプラスにも見ることができることを学びました
専門家を対象にした文章ではないので難治例は提起していません
最近は次第に診察の課題が自己の中に閉じ込められるようになったと思います 症状が語られますが、その背景は対人関係の葛藤や進級ー受験 高校生なら就職か受験か、何処にいくかなどの身近なことが課題になります しかしいきづまっています
自己アイデンティティの課題は背景にあるのでしょうが、正面切って話題になることが少なくなりました それ以前の困惑の坩堝に巻き込まれています
これは大人の世界が人格や心的世界に関心が薄くなり、外的世界に感心が濃くなっている反映でしょう 関心があるとしてもマイナス面を見ることが多いのです
或いは関心を抱いていても言語化されないのかもしれません
最近のカウンセリングのニーズは、私が若い頃に読んだ内省的な物とは違います
精神分析も精神分析的精神療法も生き続けるでしょうけれど、無意識を扱わないメンタライゼーションが隆盛しそうです
※私はメンタライゼーションに否定的ではありません むしろ時代に合っていると思います
こういう大人の文化が子供に反映します
相談やカタルシスとカウンセリングとの差異が曖昧になってきています
身近に相談相手が少なくなっているので相談カウンセリングが流行っています
長々と書くところではないので、以前から少しはあったのですが現在を象徴する例を挙げます
個人情報なので全ては書けません
一例目は、実の父親が複数の娘全てに性的虐待をしていた例です 同じようなケースが20年以上前にもあったのですが、当時は信じられないくらいまれなケースでした 虐待をを対象にしている方には珍しくないかもしれませんが、家族の崩壊がこういう形でも進行しています
二例目はスマホを使って薬物を入手して過量服薬をしていたケースです 家族崩壊の中で居場所がありませんでした
薬物を入手する方は以前にも居ましたが少女は珍しいケースです しかも千錠以上の薬物を入手するお金は何処から出たのか分かりません 背景に大人の存在をうかがわせます
二例とも家族の崩壊の犠牲になるのは子供ですが、二例目は薬物とお金に絡んでいる大人の存在を感じます 次第に複雑になる可能性を予感します
この例は自己のコントロールの域を脱した世界と関わってしまった症例ですが、今後増えていくでしょう
勿論先に挙げたようなケースが殆どです
敢えて特殊なケースを挙げました
他に通信制高校や定時制高校の増加、小中学生が主体でしたが最近は高校生に当たる年齢の子も集まるフリースクールが増えています
こうした成長の過程には、マーラー
M.Sの幼少期の母親との共生と次の分離個体化と同じようなことが思春期にも起こると想定しています
そうした過程が単独で為されるわけではありません
これも幼少期に起こる母親が居ない時に生じるW.R.ウイニコットの人形などの移行対象と同等の対象が必要です
仲間から親友(chumship)或いは単なる集まりとしての仲間から強い絆を持った仲間へ、次には理想的な人物(先輩、教師などの導き手、アイドル等スター、本や漫画の主人公、著者・画家)への同一化へ
こういう移行対象が無いと分離不安が昂じます
アイデンティティの形成過程の危機です
治療者もその形成過程を促進する対象の一員になる可能性を持っています
先日自殺未遂の会議がありました
その時の発言に、SNS等のネットで薬の情報を入手して服薬する若者が増えているという話がありました
その後にネットで知った風邪薬を多量に飲んで救急にかかった女生徒が受診しました
これ位なら死なないだろうと飲んだと言いますが、量には根拠がありません
家庭的な問題があるのですが、そういう話題にはならずに、また飲んでしまいそうだからと保護を求めました
放っておいたら次第に増えていく可能性があります 死ぬつもりではなかったのに亡くなることもあるでしょう
中には死ぬつもりはないが死んでもかまわないという方も居ます
最近は若者の自殺が増えています
気持の良い酔いー意識混濁ー意識消失ー死という連鎖の背景にある依存対象ー移行対象・同一化対象ー理想対象の喪失という対象喪失が孤立化ー自己のアイデンティティ・存在価値の喪失になるでしょう
その対象をネットー薬に求めるのでしょう そこに利を求める大人(ヤングアダルト)が関わるという連鎖ができなければ良いのです
※何かと忙しくて文章を更新していません
どこかでゆっくりと考えるゆとりができたら更新したいと思います
先日高齢の方から文字が読めないという電話が入ったので文字を太くしましたが、何故かうまくいかないところがあります 汚くて申し訳ありません
予約について
最近は早めにキャンセルする方が多いので、急を要する方が助かります 10年以上前には黙して来院しない方が多くて困りました キャンセル待ちをしていましたが、スタッフが電話をすると失礼な応対が多かったので止めました
最近は礼儀正しいのでしょうか、病んで困っている方のことを考えて頂いているのでしょうか、早めにキャンセルする方が多いので、急を要する方が助かっています これからもよろしくお願い致します
紹介が無くても受け付けています
初診も再来も全て完全予約制です
新患のかたは、本人が申し込んで始めて予約となります
始めから電話口に出るのが困難なら途中で交代してもけっ
こうです
18歳未満のかたは、本人の了解さえ取っていれば親御さん
が代理しての申し込みも受け付けます 電話でその旨申し
出てください
精神科心療内科以外の方の紹介状は必須ではありませんが
身体疾患が心身症と思われる方や産業医の方の情報は参考
になります
尤もこんなことを書かなくても医師からの紹介状は殆ど頂
いています
秘密で受診したい方が多いことは当然ですが、紹介制にし
てから成人の自閉スペクトラム症の方の受診が殆ど無くな
りました
周りとの関係が持てないことで悩んでいるから自然のこと
でしょう
成人(30~40代)になってから行き詰って抑うつ的にな
っている自閉スペクトラム症の方を診て、それなりの自分
との折り合いをつけて終了していく方は私に強い印象を与
えました
年に数人ですが、そういう方がさっぱり受診しなくなった
ことに気付いています 寂しいですね
紹介限定を無くして本人の希望があれば受けることにした
ので、また来て頂けるとありがたいですね
新患の予約制の見直しをすることにしました
原則的に患者さん本人の申し込みがある場合です
例外はあります 前記の文章を参照してください
認知症の方の受診動機について
認知症の方は、忘れやすいのを治してもらおうと話しかけ
るか、眠れないからなどと一つか二つのことを受診の動機
にすると良いでしょう この場合も家族などの代理の申し
込みで結構です できたら脳の写真を撮っておいて頂ける
と診断・治療が早くなります
最近はかかりつけ医や認知症センターの豊里病院や長浜セ
フィロト病院の他友人山崎病院の物忘れ外来、彦根市立病
院の脳神経内科を受診する方が増えています 正確な診断
には頭部の写真は勿論、他の疾病の除外診断があるので、
私は診ている患者さんが疑わしい時には診ています
キャンセルについて
キャンセルはかまいません 他の患者さんの診療の妨げに
ならないように早くしてください 最近は早めに申し出て
くれる方が多くて助かります 急ぎの患者さんを早く診る
ことができます
なお新患の待ち患者さんのキャンセルがあれば順番を早め
ることはしていません キャンセル待ちと称しています
以前はやっていたのですが、こちらから電話をかけると失
礼な対応が多かったので、関わっている事務員の傷つきを
考慮して中止しています 例外はあります
治療対象の年齢について
対象は小学5年生以上にしています 言語表現ができる年
齢だからです
それ以下は言語中心ではなくて、遊戯療法を含めた視覚的
な治療が必要です 今のところそういうゆとりがありませ
ん
※土曜日は午後1時までの受付になっていますが、勤めや
通学のためにウィークデイに受診できないかたに限定し
ています
しかしニーズが多くて午後1時以降の受付になることが
ありますのでご容赦下さい
また土曜日は新患は受け付けていません
家族相談について
患者さんが治療を受けていない方の家族相談はしていませ
ん 要望が多く一件あたりに時間がかかるので新患が診ら
れなくなるからです
治療中の患者さんの家族面接は患者さんの同意が前提にな
ります 原則として患者さんと一緒の場です 患者さんの
同意があれば別の場を設けます しかし後者は例外です
精神病の場合は稀に例外がありますが、救急を要する場合
です これは大きな例外です
転医について
治療関係が思わしくなく思うとか、治療を受けていても良
くならないという理由で転医してくる方は多く居ます 逆
もあります 患者家族が望むならプラス面があります
初診が患者さんの意思を尊重しているのですから、転院も
患者さんの意思を尊重しています
待ち時間について
予約制なので待ちが長時間になることはありませんが、科
の性質上機械的にはいきませんのでご了承ください
予約時間に遅れる場合やキャンセルする場合は、なるべく
早くご連絡下さい
検査について
以前は全員に施行していたのですが、他科でしている方や
会社や市民の健診でしている方が多いので、その際はコピ
ーを持ってきて頂くようにしています 検査が二重になる
からです そうすると検査をしていない方が出てきます
コピーの持参が当たり前になると良いと思います
そうすると検査漏れが少なくなります
こうしていると、異常の発見が遅れることがあります
皆さんの負担を軽減する方法が仇になることがあります
最近はチェックをして検査所見が足りない方にはクリニッ
クの検査を受けて頂いています
ついでですが、この欄の文章のほとんどは
脳のホルモンを含む身体変化とストレスとの関係を論じたつもりです 最近は課題を広げています
間違いがありましたら直接指摘して頂けると助かります
少しずつ書き足したり修正していますので、流し読みで結構ですから時々読んでください
また主文を毎月新しいものを載せてきましたが、中には部分的に書き加えたり修正したこともあります
自動運転ついても書き足しています 旧い知識と新しいものがl混在して読みにくいかもしれません 何れ整理しようと思います
以上書き足りないのは承知ですが現状を書きました
これからは新しい意見を最初に持ってくるようにしました
加えすぎて小知恵?という文章があります 読みにくいでしょうがお許しください
笑止な部分があると思いますが、率直な意見を頂けると嬉しいですね
私はハウツーは好きではなかったのですが
、
様々な患者さんを診ていると小さな知恵や知識が結構役に立つことに関心があるようになりました そうした小知恵を海外の統計(母数が大きいのが日本と違います)を重視した論文から得ることができることがあります
尤も私は統計に詳しくないので、読み飛ばしながら欲しい情報をかき集めるのです
この文章は追加したり修正したりしています
この間脳の神経ー生理学的な動態が精神との相互作用があるだろうという推測の下に自由連想をしています
脳の神経学的な構造や作用が精神に現れるという考え方に対して、精神作用が脳の作用や形態的変化を引き起こすという考え方をしているのですが、ではその精神作用はどこからどういう経路で脳の作用の変化を引き起こすのかという疑問が湧きます また副腎皮質や大腸(第2の脳と言われる)などがストレスで作用の変化を起こして脳に影響すると言われており、ある程度の証明が為されていますが、他の部位の変化との関係がどうなっているのでしょうか
最近は言われなくなりましたが、超皮質言語という脳の見える作用を超えた言語機能のような領域は証明されるのか、例えば小説家のような思考の領域まで説明できるのか等の疑問があります
つまり脳の部分的な機能の総合として立体的な想像の場=超想像機能ができるのではないかという推測です ここが結果でも出口でもあります また精神的な要因が脳に影響を与える入口の場ではないかと思います もちろんこの超想像機能は外界の刺激に直反応するのではなく、機能の中で練り上げられます そうした外界の刺激が無くても超想像機能は脳の機能を内的刺激として変容します
※ここの記載は私の想像で根拠はありません
私は脳の機能や構造に詳しくはありません ただ部分的な部位や神経節の分析がなされていますが、超皮質言語という概念が消失したことに落胆しています
こういう発想が無ければ、現実の精神の動態と解剖学的生理的生化学的‐遺伝子学的分析の差が解離したままになると思います
私なりに埋めようとする試みです 全くの仮想です
尤も全くの見当違いとは思っていません
アレルギーギーー アトピー 湿疹
項目が多くなると読むのが大変かもしれません
簡単に書きます
アトピーは皮膚の湿疹が反復して起こる体質も関係した皮膚病です
アレルギーも関与しています アトピーが悪化する食べ物や化粧品など外的要因もあります
ストレスも関与していると皮膚科医も書いています
実際私の患者さんはアトピーと診断されています 感情が不安定になると眼の周囲が赤くなります そういう時は全身が痒くて眠れないほどです
しかし穏やかになると眼の周囲の発赤が消退します 全身の痒みも無くなります それでこの皮膚の変化を情緒の不安定の基準にしています 最近はほとんど見られなくなりました
他の方は毎年特に夏の汗のかく時期にアトピーが悪化して終日の痒みとイライラ、不眠に苦しめられます しかし充実した仕事をしていた年は軽くて済みます
アレルギーはアレルギー性鼻炎が特に多いのですが、私も最近になってクシャミやわずかですが鼻汁がでるようになりました
最近になって抗アレルギー剤を要求する方が増えました 秋の稲花粉やブタクサのせいならわかりますが、何故冬に?と思います 推測ですが、以前は春に飛んできた黄砂が冬にも飛んできて車に小さな砂粒が付着します この黄砂に含まれる植物や動物の死がいがアレルゲンではないでしょうか
私も最近はよくクシャミをします この数年でアレルギー性鼻炎になったようです
気管支喘息も、私は専門ではないので受診している患者さんからの情報ですが、最近は中年になってから気管支喘息と診断される方が増えています
環境的な要因としては山が荒れてスギやヒノキが放置されているので密になっていると聞きます そのために花粉が多くなって空中を舞うことが要因の一つでしょう 他の都市から来た友人が滋賀県に来ると鼻炎がひどくなると言います
また先に挙げた黄砂も要因の一つでしょう 黄砂はモンゴルだけではなく温暖化によって砂漠が増えている中近東やアフリカからも飛んでくるらしいです
当クリニックに通院している方はいつも喘鳴がひどかったのです 特に冬になると風邪をひくので呼吸が苦しいほどでした
先ほど挙げたアトピーの方と似ていますが、うつ病が改善したところ喘鳴が無くなりました 風邪をひいてもありません
こうして環境は悪化しているのですが精神状態も関与します
※詳細は避けましたが、アレルゲンで最も多いのは家の中にあると言います
ホコリやダニ=ハウスダストはいつも家の中にあります そして誰でも触れて 吸い込みます
最近の帯状疱疹の多さはコロナとの関連も研究されていますが、答えは出ていません 単純型ヘルペスによる口唇やその周囲、更には口腔粘膜にも生じる方は以前から居ますが、明らかに心身の過労によって抵抗力が弱って皮膚の中に巣くっているヘルべスウイルスが活動するのは分かっていました
しかし帯状疱疹は珍しいので、それほど訴えられることは無かったと思います
最近の多さは異常です 医師になってから、これほど訴えが多くなったことはありません 単純型ヘルペほど風邪や過労との関係が明らかではありません
ただ長期にわたってストレスが続くことが発症要因の一つとして挙げれられいます
何れにしても心身症に分類される疾病と思います
ただ感染することがあるので流行もあるかもしれません しかし抗体などの抵抗力も関与しているでしょう
PM2.5に関しては現在は健康被害があるほどのレベルではないようです
この間低下しているようですが以前は警報が出るほどでした 喘息との関係は私には分かりません 警報が出ていた当時は関係が無かったとは言えないでしょう警戒警報が出て居る頃が顕著だったと思いますが、当クリニックの患者さんの訴えを基にした感想にすぎません
※心身症の定義が曖昧です 本来身体疾患であるが、ストレスで症状が変化するものです 本来心療内科が対象にします
ここで挙げた気管支喘息のかたは呼吸器内科の治療を受けています その治療効果があって初めて抑うつ状態の改善で喘息が改善したのです 抑うつ状態、うつ病で受診したかたが、精神状態の改善で喘息も改善したのです
こういうところは精神科と心療内科が重なるところです
私は心身相関に関心があるのですが、逆に精神症状が身体的な(主に脳の)器質機能的状態変化によって引き起こされることが解明されてきています ここには弱いので勉強します
向精神薬と肥満
抗うつ剤で最も太らない薬剤は何かという問題は大きいことです
論文ではデュロキセチン(サインバルタ)が最も肥満が少ないという結果が出ています
この結果には異論があります 私の経験ではミルナシプラン(トレドミン)が100gも肥りません 効果を考えるとデュロキセチンが総合的には優れているでしょう
ペンファラキシン(イフェクサー)やボルキセチン(トリンテ リックス)等のセロトニンの分泌にあまり関与しないノルアドレナリンに関与する薬剤が肥らないと思われます
※最近になってベンフラキシンを処方した婦人が肥満を訴えました 処方して2週間目です 初めての体験なので戸惑いました
SSRIを処方しない方が良いというわけではありません 効果があれば良い薬です
私はまず気分を楽にしようとSSRIから始めることが多いのです
NaSSa=ミルタザピン(リフレックス レメロン)は肥満するので、患者さんの体格を見て処方します
※もりおか心のクリニックの上田均先生の講演を聴いてボルチオキセチン(トリンテリックス)の嘔気嘔吐の予防にナウゼリンを併用するという案に関心を持ちました
私は嘔気嘔吐がよく出ることもあってデュロキセチン(サインバルタ)以外のSNRIを処方することに抵抗がありました
ミルナシプラン(トレドミン)は奏功しないことが多いので、最近は処方することが少なくなっています
ナウゼリンは長期に使うと抗精神病薬に近い錐体外路症状が出ることがあるので、その可能性がより少ないメトクロプラミド(プリンペラン)を併用するのが良いのかもしれません
私は副作用が出たら併用薬を追加するという方針でしたが、そうすると、むかつきくらいなら良いのですが嘔気嘔吐が強いと抗うつ薬を中断して変更することにしていたので、そういう方法もあるのかという講演でした 私は迷っていますが
また抗精神病薬の肥満も周知のことです
「統合失調症に合併する肥満・糖尿病の予防ガイド」
日本精神神経学会・日本糖尿病学会・日本肥満学会
2020年5月
周知のことですが、クロザピンとオランザピン=ジプレキサは高リスク、クエチアピンとリスペリドンは中リスク、アリピプラゾール=エビリファイとジプラシドン=ラツーダは低リスクとなっています
既読した海外の文献では他にCPZ=クロルプロマジンやLP=レメプロマジン、ハロペリドールなど多くの薬剤が出ていたのですが残念ながら保存していません
ハロペリドール(セレネース)とアリピプラゾール(エビリファイ)の肥満度の差が殆ど無かったのが意外という記憶があります 他のいくつかの統計でも同じような結果なので、アリピプラゾールは肥満しない抗精神病薬なのでしょう
いずれにしても第二世代の抗精神病薬は副作用が少ないのですが耐糖能の問題があります
私はプロナンセリン=ロナセンが肥満が少ないと思います 抗コリン作用がありますが、それも第一世代よりは少ないと思います
ルラシドン=ラツーダも肥満が少ないと言われていますが、日本では発売間もなくなので経過を見るべきかもしれません
海外では10年近く処方されているので参考になるでしょう
肥満は重要な副作用です 食事に気を付けても肥満する薬剤や甘いものが欲しくなる薬剤(これは個体差があります)に注目する必要があるでしょう
マプロチリン(ルジオミール)は食欲増進の副作用が多くはない方だと思いますが、チョコレートを食べたことが無い方が食べたくて仕方がなくなりました
他の薬剤に変更したら無くなりましたから確定できるでしょう
しかしその後も処方していますが、他の薬剤でも同じような副作用が出ました
マプロチリンはSSRI SNRI NaSSAなどが奏功しない時に奏功することが多いので処方する機会が多いのです 高校生の方も元気になりました
他の四環系の薬剤よりも効果と副作用の両方でバランスが良い薬剤です
※抗精神病薬と抗うつ薬他の統計は、文献によって異なります
統計はいつもそうですが、研究者によってばらつきが出ます
統計がすべてではないと思います
三環系も処方することがあります
SSRI SNRI NaSSAに拘っていると慢性化することがあるので注意しています
薬物療法の研究でもっと知見を教えて頂きたいと思います
臨床的な見立てよりも遺伝子の特性を見立てることが確実性を増すと言う医師が居ますが、今のところそうした定式は出されていません もし実現したら素晴らしいですね
抗がん剤は遺伝子の研究が生かされていると聞きます
また患者さん自身が肥満に気を付けてオーバーカロリーにならないような食事と間食に努めて、適度な運動をすると良いと思います
実際に散歩をする、好きなスポーツをする、ジムに通うなどしている方は肥満が無いか、あっても少ないのです
また間食を昼よりも夕食後に摂ると、その後は眠るだけですからカロリーの代謝が少なくなって肥満しやすいので注意してください
※栄養士は夕食間もなく和菓子を食べることを推奨しています なるほど、これなら満足でしょう 患者さんは揚げ物のお菓子が多いですね クラッカーなど
メタボになる方が居るので、血液検査をしてメタボの治療薬を処方します
稀ですが、それで脂質の数値が低下すると安心して食べ過ぎる方が居るので、注意をすることがあります
間食というと食べ物を考えますが、飲みものも入ります
喉の渇きを癒すためにジュースや缶コーヒーを飲む方が多いのです
しかしジュース等は糖分・カロリーの宝庫です メタボが悪化するだけではなく、かえって喉が渇きます
アクエリアス ゼロやZEROカロリーのコーラやゼロキロカロリーファイバードリンクを勧めます
但しコーラはカフェインが入っているので寝る前は飲まない方が良いでしょう
食欲が無い方には糖分が入っているふつうのアクエリアスやポカリスエットが良いかもしれません
※コーラの成分は歯を溶解する作用があるという実験があります
アクエリアス ゼロは電解質も入っているので熱中症予防にもなるでしょう 何故か置いている店が殆ど無いのですが、フタバヤにあります
ゼロキロカロリーファイバードリンクはレタス3個分のビタミン食物繊維と一日分の必要なビタミンCが入っているので健康にもいいでしょう 残念ながらセブンイレブンでしか買えません セブンイレブンが製造しているからです しかしこれがバズっているそうです
※「バズっている」は爆発的に流行っているという意味だそうです
それ以外にも同様の飲料があると思います 探してみてください
大事な水を忘れていました 水は適量飲めば新陳代謝を促進します 腸の蠕動運動を促進します また便が硬くなって便秘になるの防ぎます 体温の上昇を抑制して熱中症の予防になります
しかも殆どタダです
尤も私は富士の水を飲みます カルキが嫌だからです 食器やポットのしつこいカルキの付着があります 結石にならないのでしょうか
熱中症の問題は大きいのですが、専門ではないので、ここでは水分だけではなく塩分も大切という既に知られていることを付記します
脂っこいものを食べると肥るとかメタボになるという偏見があります
経験的にわかると思いますが甘物も肥ります
人類学的にみると、狩猟を食物獲得の唯一の方法としていた農耕作前の人類は、その日の獲物が無ければ次の獲物にありつくまでは空腹で過ごしました
その時に熱量が高い脂質を体内に蓄えたと言います
それでオーバーカロリーになると高脂血症つまりメタボになるのです
摂取カロリーは
1g当り
タンパク質 炭水化物 4kカロリー
脂質 9kカロリー
です 肉にはタンパク質だけではなく脂質も含まれています
※追加
二ザチジン(胃潰瘍 十二指腸潰瘍の薬 胃酸の分泌を抑制する)やメトホルミン(血糖値を低下する糖尿病の薬)の処方が役立つという論文があります
※ニザチジンは一時出荷停止になったことがあります
漢方薬では防風通聖散や防己黄耆湯があります 前者は主に便秘に効きますが、多少は利尿作用もあります
便秘は大便が大腸に長く停留すると、水分と栄養を大腸が吸収代謝するので漢方薬は過剰摂取になることを防ぎます 後者は利尿作用があるので水分の貯留を抑制します 浮腫ーむくみは体重増加になりますし、血液の流れが悪い兆候でもあるので循環器系の負荷を少なくします
メトホルミンは精神科医が提案しています メンタルな治療でも肥満が課題になるので提案は貴重です
医師の見解として思い切ったものと思っていました まだ試してはいませんが重要な提案と思います
※日本神経精神薬理学会 2017年 では、チザニジンは効果が無い メトホルミンは効果があるがⅡ型糖尿病が適応なので推奨しないという結論を出しています つまりメトホルミンは効果があるが、肥満を改善するのは適応にはなっていないので、公的には推奨するわけにはいかないということでしょう
九大精神医学 2021年でもメトホルミンの効果が確認されています
GLP-1は日本でも医薬品として処方されているようです
医療以外に大事なのはおやつのカロリーを控えることです
夜半に食べるのは口寂しいか胃寂しいからです
その心身の空腹感は空虚感に近いので、簡単に止めれば良いと言えるほど軽いものではありません
私はゼロカロリーの飴を勧めます ノンシュガーは砂糖の代わりに水飴や蜂蜜が使われていることがあります 確かに砂糖無しですが、カロリーは多いのです
ゼロカロリーの飴を舐めていると、うどんを食べて力士腹(下腹部が膨隆する形の肥満を指します)になっていた、しかも横隔膜を介して肺が圧迫されて息苦しさを感じるほどになっていた患者さんが4kg減ったと嬉しそうに報告しました
単純作業すらできなくなるほどでした 元来ある睡眠時無呼吸症候群でも精神症状でもなく力士腹のせいでした
80歳過ぎ迄生きれるような感じがすると その通りです
腹囲1cmが1年の余命に相当すると言う医師が居ます
私が長生きしてくださいと言うとジッと佇んで黙していました
これは口渇にも有効です 唾液の減少で口渇が出ると厄介です 水を摂っても叶いません
その時はZEROカロリーの飴を舐めることを勧めます
飴の溶けた液が唾液の代わりになります また舐めていることで唾液の分泌を促進し口渇が改善するでしょう
口渇は高齢化によるもの、薬物の副作用、パーキンソン病やシェーグレン症候群などの神経疾患、唾液腺の障害、口内炎など様々な要因があります
もちろん何らかの病があれば、その治療が大事です
※最近スーパーに行ったところ ZEROカロリーの飴はありませんでした ZEROと書いた飴はミルクが入っていて高カロリーです まるで詐欺のようで呆れました 砂糖がゼロという意味でしょう
ご注意ください
便秘が肥満や浮腫の原因になりますが(大腸の状態は脳の機能に大きな影響があると主張する医師が増えています レビー小体型認知症との関係を指摘する医師も居ます)
ビオスリーと腹部の揉みは良く効きます
※ここでは便秘の話をしているのではないのですが 慢性便秘には、アミティーザ リンゼス モビコール グ―フィスなどの良い薬があります 特に高齢者の便秘には適切です
人工甘味料には発癌性がある、満腹中枢の鈍化によって食べ過ぎる、毒性のあるものに変換される等々のネガティブな見解があります
発癌性が証明されるほどの物なら発売禁止にになると思います
満腹中枢の鈍化は私自身は感じません 食べる速さが過食につながると思います
ただ個体差があるので、人工甘味料のプラスマイナスを知っておいた方が良いかもしれません
最近は、構造式が発癌性のあるものと似ていると似ていると市場から消えます 例えばアモキサピン=アモキサンが製造中止になりました
市場に出てから長いので実態調査があっても良いのではないかと思います
※この他にも薬剤がありますが、あまり勧めたい物ではないので
このあたりで止めておきます
滋賀病院の山本先生の病的肥満の胃腸の手術の講演を視聴しました 何人かの患者さんが思い浮かびました 一人の患者さんが受診したことがあります その方は手術の適応になりませんでした しかし大いに関心を抱く内容でした
高齢者のせん妄 情緒不安定
認知症のせん妄や精神病症状、興奮には副作用を考えると糖尿病が無かったら、抗精神病薬の中ではクエチアピン=セロクエルが心循環器系には最も副作用が少ないのです
このことは海外のみならず日本でも共通理解になっています 日本で心循環器系に副作用が生じた症例が一例報告で発表されていますが、逆に言うと一例で論文になるほど安全であると言えます ただ効果のほどは微妙です 激しい興奮には奏功しがたい場合があります
クエチアピン=セロクエルは糖尿病にはタブーになっていますが、他の第二世代の抗精神病薬と同じく要注意に変更すべきだという意見も多くあります 血液検査を含む臨床所見を根拠にしています
ここでは話題を広げませんが、レビー小体型認知症では幻視に対して抑肝散も有効です ただ抑肝散を絶対視するほどの効果を感じません 錯乱状態を伴う興奮で入院することがあります
認知症の無い軽いせん妄にはエチゾラム(デパス)でいけることがあります
メマンチン(メマリー)は誤解されていることがありますが、アルツハイマー型認知症の中等度から高度の認知症に向けた薬剤です
他の薬剤は軽度から中等度が対象です ドネペジル(アリセプト)は軽度から中等度が対象と言われています 高度も対象になるという意見もありますが一般的ではありません
メマンチン(メマリー)は認知症に限定されないせん妄に奏功することがあります
この薬を処方すると認知症にされたと家族が不満を抱くことがありますが誤解です
ここでは全ての薬剤を挙げるのが目的ではありません
米国のFDAが抗精神病薬は寿命(余命)が縮むと公表してからまるで抗精神病薬すべてがタブーになっているようなので敢えて記しました
FDAの公表後間もなく厚労省の認知症のせん妄ー幻覚妄想の抗精神病薬の処方の記述が削除されました
日本の専門家の意見を聴取した結果でしょうか?
何となく情けない思いでした
日本はCohort(大規模調査・研究 厳密には比較研究)研究が少ないのですが、政府の大規模研究の資金援助が必要です 米国の言いなりになるのではなく日本の特性を含んだ研究が欲しいですね
代謝能力が違います 内科医の話では、米国では日本の2倍以上の抗生物質を処方するそうです もし日本人が同じ量の服薬をするとどうなるかと問うたところ、おそらく胃穿孔が起こるだろうと語りました
非定型うつ病
難治例が多いのは経験するところです 意外とあっさり治癒する症例もありますが、私の診断に問題があったのかもしれません
三環系抗うつ薬から、よく効くと言われるセルトラリン(ジェイゾロフト)等多くの抗うつ薬が奏功しない方にペンファラキシン(イフェクサー)を使用したところ、患者さんは今までの薬とは違うと語ります 一時的な効果の可能性が無きにしも非ずですが、今のところ次第に改善しています もっと多くの患者さんの経験をしないと断定はできませんが方法の一つでしょう
長期の休職から復職して、業務を加減してもらいながら就労しています
今は思考力が改善してきたとにこやかに語ります 仕事量が増えたが発症前と同じくらい裁けるようになったと満足げです しかし無理が長く続くと息切れします しかし短期間で回復します
発達障害
医師は薬物療法が主ですがCBTも併用されることがあります
子どもには他の方法も大事でしょう それが思春期や成人の治療にも役立つかもしれません
発達障害ナビ LITALICOは海外の方法も含めてかなり具体的でIT機器も含めた方法を紹介しています こうした方法と医師の薬物療法が並行して行われて、いずれ薬物療法を止めることができる路が開けるなら良いと思います
薬物の使用が少なくなる、或いは屯用で済むようになるのでも良いと思います
医師以外の方が時間を使って援助することと医療が提携できると良いですね
医療か非医療かという二者択一だけではいけない方も居るのではないでしょうか
例えば二次的にうつ病になる、幻覚妄想が併存する、イライラ感が強くて自傷行為がある、暴言、器物損壊、他人に暴力をふるう等は薬物療法が有効なことがあります
特に幻覚妄想はそうです
被害念慮~被害妄想は二次的というより中核症状に近いものがあります
統合失調症との併存という場合もあります
また窮地に陥ると反応性に幻覚妄想が現れる方も居ます
私は薬物療法が有効と思います
こういう症状を緩和或いは消退することによって、苦痛が和らぐだけではなく自閉の緩和にも結び付きます
神田橋医師は知的障害を伴う発達障害の方の突然の興奮の背景には、過去のいじめられ体験のフラッシュバック=PTSDが在ると観て漢方薬を勧めています 桂枝加芍薬湯 四物湯 桂枝加竜骨牡蛎湯 小建中湯 等です
最近転院してきた慢性統合失調症の方が、過去の心的外傷体験のフラッシュバックに苦しんでいるので処方しました
まだあるが怒りが無くなったので楽になったと語ります
妄想がらみのフラッシュバックと思いますが、疾病を選ばないことが分かりました
診断に関わらずよく効きます 敢えて診断するとPTSDとなります 多くの方に処方していますが、嫌な回想が少なくなった、完全に消退したなど楽になったという訴えが多いのです
ただし、それが患者さんにとって最善の方策かという疑問を持ちながら処方しています
ある患者さんは結婚した後に夫とセクシャルハラスメントの相手を訴えて裁判で勝訴しました
こういう方の他にもフラッシュバックを克服する方法があるでしょう
直面したいという願望がある方、そういう能力が備わっている方です
こういう方には処方していません
※今年R4年の精神神経学会で、愛知県の児童精神科医の大高一則医師は、トラウマを治療して患者が自立すると家族が崩壊するので、トラウマをあまり聞かないようにしていると貴重な発言をしていました
殆どの精神疾患にはトラウマが在るという発表があった後のシンポでの発言です
トラウマに関しては積極的に治療すべきであると治療論を提案している多くの医師が居ます マインドフルネスで関与している医師が居ることを最近知りました 再発を何とかしなければならないという医師はトラウマの源に遡っています
見方は精神分析の自我構造論に似ていますが、方法論には差異があるようです
脳の構造に関しては記憶の中枢の海馬に関係があると言います
海馬との関係に関しては加藤俊徳氏の研究があります
海馬の成長と未熟性と更には偏桃体の作用との関係が頭部MRの研究で為されています
海馬と偏桃体の研究は、不安の強いADHDの方の治療の困難性を示唆するもので関心がありますが、おそらくはうつ病にも通じるところがあると思います
こむら返り
主に入眠時に起きます 下腿の引きつりでかなり痛いので入眠の妨げになりますが、睡眠中に起こることもあります ふくらはぎ・腓腹筋という下腿の背側にある筋肉のけいれん或いは収縮・攣縮です
運動中に起こることもあります 脚がつることはさほど珍しいことではありません
当クリニックに10年以上通院している患者さんがポツリと語りました
あちこちの医療機関に10年間くらいかかったが治らない 抗けいれん薬等色々な薬を飲んだが治らない、先生の対象ではないと思ったから言わなかったと
芍薬甘草湯
で無くなりました これは特別なことではありません 漢方に詳しくない私でも知っていました しかしかなり苦しんでいる方が居ることを知ると、せめてこのHPで知って頂こうと以前にも書きました
薬物療法の前に、リズムのある生活に心がけて、アルコールやコーヒーなどの過飲を抑制する等の体調を整えることが大切です
※漢方薬による低k血症は以前から注意されています 芍薬甘草湯も注意の対象ですが、もっとリスクフルな漢方薬は多いのです ここで挙げると漢方薬の検証になるので止めておきます
それほど多いのです
最近ツムラの芍薬甘草湯の製造が中止になりました
何故か分かりません 西洋医学の薬では効かないことが多いので困ります
私は殆ど1日2回の服薬にしているせいか、ミオパチーなどの副作用を経験していません 低kも少なくとも私の知る限りでは経験していません
3回の服用にする時にはもっと多くの漢方薬が挙げられます
だから危険とみなすのではなく、症状が安定したら中止するのが安全でしょう
漢方薬に詳しい医師は、服薬して6分くらいで効果が表れるので頓服にすることを勧めます 甘草が多いので尤もです
昼間に腓腹筋以外の部位の発作には頓服で良いかもしれません 甘草が多いので低K血症に注意します
結局入眠時や睡眠時に頻繁に起こるかたは眠前に一袋、稀なかたは頓服にしています
月経前症候群
月経前になると決まって、身体がだるい、何もやる気がしない、眠気が強くてボーとする イライラする 気分が落ち込む 身体のあちこちが痛い sayusway他にもありますが省略します、
本来は女性ホルモンに由来するので婦人科が専門です
しかし精神の不調で通院する方の中にも結構居ます
私はホルモンのアンバランスに対してピル等の薬は使えませんので、加味逍遙散を処方します それで殆どの方は楽になります 奏功しない方には加味帰脾湯を処方します 大体の方は軽くなるか殆ど良くなります 他にも色々あります 温経湯、半夏厚朴湯、苓桂朮甘湯等々
女性ホルモンの黄体ホルモン=プロゲステロンが原因ですが、漢方薬がどう作用するのか分かりません とにかく良くなります
京都大学産婦人科の江川美保先生はヤールズなどの軽いピルも精神科医が処方するのは避けた方が良いという意見でした
私はPMS等には処方していませんが、統合失調症の患者さんが薬物性の月経停止が生じて不安になった時は、一時的に処方して月経が来たら性機能は保たれていると安心するので処方していた時があります 年に一回くらいです
一般的には卵胞ホルモン=エストロゲンと黄体ホルモン=プロゲステロンが問題になりますが、例えば抗精神病薬、特にスルピリド(ドグマチール)などで月経停止、乳房腫脹、乳汁分泌などが生じるのはプロラクチンというホルモンの高値に因るものです
男性でも乳房腫脹=女性化乳房と乳汁分泌が生じることがあります
プロラクチンは乳汁を産生するホルモンなので妊娠と似たような現象が起きるのです
下垂体や甲状腺に問題があることがありますが、私たちは薬剤性の場合も注目する方が良いでしょう
ラモトリギン
ラミクタールとして処方されています 抗てんかん薬ですが双極性障害に処方されます
副作用が少ない 妊婦にも最も安全と言われています 私は薬物の調査を「元住吉こころみクリニック」などを利用しています 他にも薬物に詳しい医師が開業しています HPを利用させて頂いています
ラミクタール顔面血種が稀に生じますが、本でもほとんど触れられていません 薬剤に詳しいクリニックの医師=元住吉こころみクリニックも最も安全と書いています
乳汁中の濃度が高いという発表が2020年の精神神経学会で為されました
当然授乳と服薬は相反します
追加しますが、漢方薬が安全とされていますが、大分県の薬剤師の研究会は授乳にはタブーであると断言しています このことは愛知県の薬剤師会のパンフレットにも伊藤真也氏の本にも記載されていません
双極性障害の妊婦の処方には悩まされます 炭酸リチウム(リーマス)バルプロ酸(デパケン)他の薬剤には特に妊婦に対しては胎児に対する毒性に注意しなければならないと言われているからです 例えば炭酸リチウムは血中濃度が0.3くらいなら胎児毒性が無いと言われますが、この程度の血中濃度では躁状態を抑制できない方が多いのです
しかしラモトリギンはスティーブンスジョンソン症候群や中毒性表皮壊死融解症等の皮膚症状に注意が必要です 私は流通しだして間もなくのころに処方しようとすると、2人の医師に皮膚症状で入院したケースが、それぞれ2人居ると聞いてためらっていました
処方の方法が悪いという話もありましたが、2人とも能書通りに処方したと言います
その後処方して良くなるケースが居ましたが、皮膚症状が怖くてわずかのケースでした
しかし講演者(確か順天堂大学の鈴木利人氏)が50㎎までは慎重に処方する必要があるが、それで皮膚症状が出なければ増薬しても大丈夫と語りました こういう具体的なことは文献には出てきません 講演の良いところです
初めて聞いてからは安心して、50㎎までは発疹が出たら中止することを基準にしています 先日続けて2人の方に皮膚炎が生じました 1人は入院しました
思春期のかたで、朝起きたら両下肢に浮腫を伴う発疹が多数できていたと母親が
スマホの写真を見せてくれました もう一人は、私の指示を憶えておらず発疹が出ても服薬を続けていました
妊娠中も100㎎で経過を見て、必要時に200㎎に増薬することが可能になります
他の薬剤では気分も意欲も低め安定の方が多いのですが、ラモトリギンはふつうの人に近くなります 本人も気分変動がほとんどないことと、気分が良いので安心しています
長くなるので詳細は避けますが、ルラシドン(ラツーダ)との併用で効果を上げている方が居ます
付け加えると鈴木利人氏は、バルプロ酸は妊婦に対して600㎎以下なら胎児に対する毒性は無いと言います
カナダのトロント大学の小児科医の伊藤真也氏は私が最も信頼する医師ですが、バルプロ酸は妊娠中期に胎児の肺性高血圧に注意するように言うので不安でした
鈴木利人氏は出ても治療が必要になるほどではないと言います
旧来の研究は、用量に関係なく知的障害を含む発達障害が生じると記していますが、現在でも修正されることなく出てきます
築波大学の根本清高氏は、バルプロ酸、カルバマゼピン、炭酸リチウムも妊娠の可能性がある女性には投与しない方が良いと言います 容量依存的であるという条件付きですが 結局ラモトリギンを勧めています ラモトリギンは精神神経学会で乳汁への移行が顕著であると否定的な意見が複数出たのですが、根本氏は乳児に影響するほどではないと言います
根本医師の見解は今は一般的なのでしょうか?私の知る限りでは鈴木医師の見解が一般的と思います
海外の文献を源に語られることが多いのですが、臨床経験が大事でしょう その際
ridという基準値が用いられるのですが何らかの奇形が生じたら薬のせいにされますが、ridで未服薬者と同等であれば薬のせいとは言えないのです こういう今では当たり前のことが検証されずに抗精神薬は危険であると断定する背景には一昔前の偏見があると思います
※オランザピン=ジプレキサも双極性障害に有効であるが肥満があります
全ての双極性障害の薬剤が合わないので困っていると訴える患者さんが初診し ました 肥満の可能性を伝えてオランザピン2.5mgを処方しました
一ケ月後に3kg肥ったと怒って中断しました 紹介状なしで受けたことが問 題でしょう
統合失調症のかたは2.5mg 1T 夕食後でふつうの人になりました しか し1年後に肥満を訴えました おやつの食べ方と散歩を勧めてからは訴えは 無くなりました
色々ですね 柔軟に対応する他ないでしょう
※
マイナートランキライザーは以前はリスクが少ない部類に入っていましたが、10月の大阪診療所協会主催の鈴木利人氏の講演会では、視聴者のマイナートランキライザーはどうかという質問に対して、欧米は処方しないので統計が無いと答えました 安全かどうかは分からないということです リスクフルとも答えませんでした この点に関しては昨年出版された伊藤真一氏編集の本でも空白です 有害とはしていませんが安全ともしていません
精神神経学会雑誌に産婦人科学会との共著で妊産婦の特集が出ました
そこではベンゾジアゼピンに関する記述も複数あります
安全と考えて良いようです
文字が丁度良い大きさになりません 読みにくくて申し訳ありません
妊娠中にむしろ精神的に安定すると言われている統合失調症は向精神薬の副作用を懸念して薬剤の中断をしないようにと産婦人科医がパンフに記しています 感激します あまりにも遺伝や薬の胎児毒性が強調されるので結婚すら諦める方が居ます
統合失調症の人口が減っているのは、結婚しない、しても子を産まない、自殺が多い、他に心循環器系の障害等の要因が挙げられています
※向精神薬と寿命の関係は、後から出てくる「統合失調症の寿命」という項目で扱っています
私は結婚も妊娠も勧めます 勿論患者さんが結婚したい時のことです
何かあったらという危機感は尤もですが、一個の人間として生きることが大事です
生じる問題には付き合うことになります 無責任な考えではありません
もし援助が必要になった時には家族・医師個人や一医療機関では限界があります
自立支援や保健推進課、訪問看護などの地域的な援助を要請すると良いと思います
子ども家庭相談センター、子育て支援センター
などの支援もあります
学校でも支援があります 社会人になる時も個体差によって考えれば良いと思います あまりにも全てを抱えようとするから身に余ると反対するのです 訪問看護も含めてよく関わってくれます まだ色々な不備があって限界を感じることがありますが、以前に比べて障害のある方が生きていけると楽天的になっています
双極性障害も同様のリスクがあるケースがあるということを知って頂きたいですね
こういうことは経験が多い医師の語ること書くことを学びながら関わっていくしかありません
耳鳴り
LITALICOで発達障害の知覚過敏について読んでいる内に聴覚過敏ー耳鳴と発展して
ふだん困っている耳鳴について思いついたことを書きました
難治な疾病です
今も耳鼻科で治らないと言われたからと通院している方が何人か居ます
勿論耳鼻科的な異常があれば治療するのでしょう
中耳炎 難聴 等に伴うものと内耳管閉塞或いは開放に因るもの等複雑です
原因が不明なものが時々気にしすぎとか言われたり、他の精神疾患で通院している方が耳鼻科にかかったのですが治らないと言われたので、それも併せて通院する方が居ます
耳鼻科で分からないと言われた耳鳴は難治です
耳鼻科医の本を通読したことがあるのですが、耳鳴ではなく頭鳴と称した方が適切なものもあるということが書いてありました
実際に当クリニックの方が「頭の中で振動している感じがする」と語るので「耳鳴」ではなく「頭鳴」と問うと同意しました
聴覚神経の過敏による耳鳴があるが、位置によっては頭鳴になる、頭蓋骨の一部の振動は頭鳴だが耳鳴と称されている 耳鼻科の領域を超えた物がある等々と書いてありました
また耳鳴は誰にでもあるが、気にするか否かの違いであるとも書いていました
当クリニックではSSRIや当帰芍薬散を処方して、そのつらさを傾聴しながら耳鳴は誰にでもあるが、ふだんは関心を向けないが、ある時に病んでいるのではないかと注意関心の偏向が生じることなどの話をします しかし説明はたまにすることが多いのです
理屈は治癒につながりません
耳鼻科でTRT療法やマスカー法を施行しているところもあるようです
草津には耳鳴を積極的に治療をしている板谷耳鼻咽喉科があります CBTを取り入れているようです
高齢者の難聴と耳鳴は別の過程があるようですが、ここでは触れません
血圧
血圧は心身相関があります
もちろん高血圧症は身体疾患です
しかし患者さんが自宅で血圧を測定すると10~20mb中には50mbくらい下がる方が居ます
私は自己測定を勧めています
以前にも記しましたが、朝と夕では値が異なります
人類学的にみると農耕が始まる前は狩猟が主でした
狩猟が生活の糧を得る手段である頃は朝が戦闘開始で緊張します
その時間帯は血圧が高くなります
狩猟を終えて食事が済んだ夕方以降は緊張感が和らぐので血圧が下がります
実際に患者さんの自己測定はそうなります
それで夕方以降のリラックスした時間帯に測定することを勧めます
主婦は夕食の支度ー食事ー後片付けがあるので遅い時間帯になります
或いは家族が出払った昼食後がリラックス時間帯になります
朝晩と2回測定する方が居ますが朝の方が高いのです
なるほど人類学的な血圧の見方は根拠があると確認します
私が測定する時は、鼻で息を吸って口を軽く開けて隙間からゆっくりと吐く呼吸をすると血圧が10~20くらいは下がります
私が測定する前に看護師が測定すると10くらいは私の方が高くなります
白衣高血圧という言葉の白衣は医師を指しているのでしょう
何となくああ私は患者さんを緊張させているのだと思うと少し情けない感じがしますが、実際の関係を示された気がします
心療内科の書では本態性高血圧症は心身症に入れられています
もちろん動脈硬化、心疾患、腎性高血圧など身体因性のものが多いでしょう 必要なのは身体因と心因のどちらが優位かという見定めでしょう
※先日中年の婦人の血圧が180/110台ありました 鼻で息をゆっくりと吸って、唇を薄く開けてゆっくりと吐くことを5分くらいすると120/70台に下がりました
こんな簡単な方法で緊張が和らぎます 血圧の差は驚くほどです 他科で血圧測定する時も、同じような呼吸法をしてから測定してもらうように、測定中も続けるように話しました
血圧は全身の臓器に影響します 血圧測定時以外にも心がけると健康を保てるでしょう
最近は医療器が市民にも入手できるようになったので血圧計を購入して自己測定を勧めています 10~20は低くなります 病院で自己測定する血圧計が設置されていますが、自宅で測定するよりも高く出ます 病院と言う場自体が緊張させていゐるのです
食思ー食欲不振
初診時に、特にうつ病の方は過食の方は少数で、殆どの方が食欲が無いのです
しかし食欲を問うと、ありますと答える方の中には実際には無い方が多いのです
食欲や食思という言葉は食べる量ではなく、空腹感で食べたいという欲求を指します
それを食べる量と勘違いして、食欲はあると答える方が結構居ます 体重も減っていません
しかし食欲・食思があるかを問うと、実際には栄養を付けるために食べなければいけない、せっかく作ってくれたのだから食べなければいけないと答える方が居ます
こういうのは食欲・食思が減じているのです
気を付けないと症状を見落としてしまいます
体重が減っていると経過を見るか、極端なら六君子湯を処方します
SPD(スルピリド)はうつ病にも効いて食欲も出ますが、肥満に気を付けなければいけないでしょう
特に女性の月経に影響を与えるプロラク
チンを増加させて月経不順
や無月経をきたすので注意が必要です
六君子湯
はそうした副作用が無く、うつ病の症状が充分に改善しなくても食欲を増します 空腹感を感じておいしいと味わって食べ、満腹になるのは幸せになります この幸福感は大事です 空虚感に支配されて食べることにすら関心が無くなるのは辛いものです この幸福感が救いです 単に食欲を増すだけにとどまらない効果です
食欲が出てきたら中断します うつ病が改善していなくても食欲が増します
漢方薬とK=低カリウム血症
ここでは詳細に薬剤名を挙げませんが、漢方薬の副作用に低Kになることが注意事項となっています
六君子湯は要注意になっています
しかし漢方薬は副作用が殆ど無いと思われてきた反動で、あまりにも副作用が怖いと反転することも気になります
海馬とうつ病
最近はうつ病のホルモン動態としてドーパミン、ノルアドレナリンん、セロトニンの再取り込みのために、これらのホルモンが過少になるのがうつ病のメカニズムなので、抗うつ薬で再取り込みを阻害するとうつ病が改善するという仮説が一般的です
実際に殆どのうつ病に奏功するので概説としては正しいでしょう
ただ疑問があります
うつ病だけが再取り込みをするのか?あるいは再取り込みが過剰なのか?という疑問です
うつ病以外の人には再取り込みが無いという証明は為されていません
私は再取り込み作用だけを見るのではなく、もっと脳の各部の作用の動態を想定する必要があると思います
私の着想は不勉強からきているのかもしれません
しかしあながち的外れではないと思います
それは海馬との関係を見ることです
海馬は、上記したホルモンだけではなくステロイドホルモンも貯蔵されます
私の仮説は専門家から見ると笑止なものかもしれませんが書いてみます
適度なストレスは必要です しかし過剰になると副腎皮質からコルチゾールが多量に分泌されて海馬の機能を低下させます 更には萎縮も起こります
こうしてうつ病の方はドーパミン、ノルアドレナリン、セロトニンの生成が少なくなります
その上に再取り込みでホルモンが過少になるのでうつ病になります
そのメカニズムを阻害するために抗うつ薬が奏功します そしてノルアドレナリンなどのホルモンを活性化します
海馬がストレスで萎縮することは、各精神疾患で証明されています
MRでも分かります
うつ病が慢性化すると海馬の萎縮が進行するので難治になると思われます
しかし脳細胞は再生しないと言われていますが、海馬は萎縮しても
回復すると言われています これは目に見えるから間違いないでしょう
うつ病で引きこもりになり、たまにインターネットをやる以外は何もしなかった方が、最近になって読書をするようになっています
それも毎日します 1人は時々本を買いに行っていますが、1人は父親が残した文学全集を全て読んだ後に、図書館に行って読んでいます 2人とも全く無気力だった方です 今も読書以外は何もしません 家族以外との交流もありません
脳の写真を撮っていませんが、海馬の萎縮と回復があったのではないかと思います
追加します 以前にも書いたことがありますが、不安や感情の不安定さは、海馬の延長上にある偏桃体が関与していると思います
これは推測ですが、海馬の研究で先進的な研究と治療をしている 脳環境研究部門代表研究所の加藤俊徳氏の見解と一致したので追加しました 尤も加藤氏はADHDの研究で記していることです
統合失調症の余命
最近滋賀医科大学の藤居久彌子先生の講演を聴きました
偉い人ほど謙虚で威張ることが無いのですが、講演内容の豊かさはもちろん、その謙虚さに好感を抱く講演でした
話題はふだん気にしている心電図に及びました
統合失調症の方の短命の要因の一つに心循環器系の障害が挙げられていますが、抗精神病薬が一因として挙げられることが多いのです
そうすると私たちは精神症状の鎮静と引き換えに寿命を縮めているのかという疑問を抱えていました
実際にST低下という虚血を示す変化やQT延長という心機能の低下を示す変化が見られることがあります 両者とも抗うつ薬でも見られる変化です
軽度のST低下は気にする必要が無いと循環器の専門家に教えて頂きました
他にも色々な心電図の変化を挙げられて恐縮しました
救いは最後に語られたことです
規則的に服薬している患者さんの方が不規則な服薬をしている患者さんよりも寿命が長い 最も短命なのは服薬しない患者さんであるという結論にはホッとしました
その理由は語られませんでしたが、私は向精神薬の副作用に注意を払わなければいけないことはもちろんですが、精神症状の激化によるストレスが心循環器系や海馬、副腎・副腎皮質に負荷を与えて心循環器系や脳の機能に障害を起こすのではないかと思います
この副腎皮質から分泌されるコルチゾールが海馬に悪影響を与えることは既知のことです 当然ながら脳の機能低下を引き起こします
その中でも不眠は大きな要因になるでしょう
下垂体ー視床下部との相関もあると思いますが、ここでは省略します
ベンゾジアゼピンと認知症
横浜の「網島こころのクリニック」の院長の新開浩ニ先生がHPで論文を紹介しています 英文が自動的に日本語訳されます
フランス・カナダのグループがベンゾジアゼピンと認知症の相関があるという調査を報告しました
しかしスイスのグループとワシントン大学の報告は相関が無いと報告しています
同じHPで、むしろ不眠が認知症の誘因になることが証明されています
この研究は50歳からを対象にしています
これらの研究は私の推測と一致します ベンゾジアゼピンの処方が悪者にされています オレキシン受容体拮抗体のデエビゴとベルソムラと成長ホルモンの分泌に関係するラメルテオン〔ロゼレム)が推奨されています
デエビゴはゾルビデム(マイスリー)より効果があると言われることがありますが、文献の調査ではデエビゴ5㎎とゾルビデム5㎎の比較をしてデエビゴの方が効くと結論付けています
おかしいのではないでしょうか
同じ5mgだからでしょうが、デエビゴは2.5mが最小単位です 比較をするならデエビゴ2.5mgとゾルビデム5mgを比較するべきではないでしょうか
またデエビゴ2.5㎎でも眠気や倦怠感が遷延することがあります またベルソムラと同じで多夢・悪夢が多いのです
ラメルテオン(ロゼレム)は使ってみないと効果が分かりません 奏功しないことが多いので、効くとああ良かったと思います
こういう時はベンゾジアゼピンのゾルビデム(マイスリー)等が予測が付きます
多様な薬剤が開発されていないのに処方の多様性を禁じるような傾向が強まるのは困ります
特にベンゾジアゼピン(タンドスピロン=セディール以外のマイナートランキライザー)の同じ処方を一年間続けたら減点するという文書が来たことがありますが無視しています
睡眠薬だけではなく、抗不安薬として処方している薬剤も入ります
抗不安薬は統合失調症の方の神経症レベルの症状に奏功します どの時点で中断したらよいのか分かりません 統合失調症は少しの変化が大きな変化を引き起こすことがあるので慎重になります
私の大学で学んだ精神医学の教科書では、統合失調症の方には抗うつ薬やマイナートランキライザーを処方することはタブーであると習いました 幻覚妄想が激しくなるという理由です
しかしこれらの薬剤を処方するようになってから精神安定だけではなく自殺が激減しています 殆どゼロです
それまでは統合失調症の方の自殺は予見できないことが多いので困惑していました
幸いにも今のところ減点されていません
多剤投与は減点になりますが、これは私達の世代の癖もあるので仕方が無いと思っています ただ内科などの薬剤も入れられていることには疑問があります 総合病院ではないので、患者さんの負担を考えて身体的な治療薬を処方することは珍しくありません 中には抗精神病薬の副作用を防ぐための薬剤もあります 一律に計算して減点するのは如何でしょうか
抗精神病薬や抗うつ薬の多剤投与に対して減点があるのは致し方ないと思います
これは反論というより疑問です 私の患者さんは例えば睡眠薬を処方してほしいからと受診している方が数人居ます
例えばうつ病が治癒してからも不眠が怖い、主治医が中止しようとしたが難しかったという方です
この数人以外の方は全ての薬剤を中止して治癒に至っています
抗うつ剤を中止する前に睡眠薬の中止を勧めます
自己中断した方の方が多いのですが それで離脱症状で再来した方は殆ど居ません
残っている方の中には、心理的依存の方も居ると思われます
心理的依存は身体的依存が無いと言われている薬剤にもあるでしょう
不勉強な私はこうした疑問に答えられません
しかしなるべくデエビゴやベルソムラを処方しています
高価格がネックです
※私自身がベルソムラ15mgを服用してみました 休日の前に試すべきでした
翌日の午前中は眠くてコックリコックリしてしまうことがありました
頭がぼーっとして眼を開けているので精一杯でした
翌日にはレンドルミン 1T で快眠で頭がすっきりしていました
不安が強い方には、マイナートランキライザーを処方した方が患者さんの苦しみを早く除けます
特にパニック障害や不安の強いうつ病などの方です
後者はうつ病の派生症状ですから改善すると中止しています
パニック障害の方には抗うつ剤を処方することが多いのですが軽症な方はベンゾジアゼピンで改善します 頓服にすることもありますが、場や状況が予測される方です
滅多にパニック発作が起きない方や、予測される方には毎日服薬するよりは即効性があるベンゾの方が身体に対する負荷が少ないと思います ロフラゼフ酸エチル=メイラックスの屯用でたまに服用している方が居ます 嗜癖になって量が増えることはありません 不安が無くなったことによって生活空間が広がり元来の積極性が蘇る方が少なくありません 毎日SSRIを布教するよりはましと思います
自殺
時世に影響された職人の方が行き詰ると、どこが関わって頂けるのかと困惑します
日本の洋服の流行で売れなくなった伝統的な着物、流行の髪型に追われる美容師、注文が来ない瓦屋根の職人などは時代の変化に追い詰められます 職人気質の旺盛なまじめな方ほど行き詰りに身動きできなくなります
隔離室への入院は確かに抵抗があって当然ですが、何の制限もなく入院させるわけにはいきません そうすると決まって拒否します 経済的な負担も増します 生活保護を受けると救われるわけではありません 若い頃から培ってきた技能が生かされるか否かが大事なので、経済的に生活が成り立てばよいわけではありません
これは自殺の一部ですが、私が最も困ることです
アルコール依存症になっていた方が大工をしていました
弟子入りして10年くらいの修業を終えて親方になり、木造の家造りをしていたのですが、全く注文が無くなってアルコールで紛らすほかなくなっていました 儲けを度外視して良い家を造り、注文主に喜ばれることを生きがいにしてきたのです
それが廉価な建売住宅や、工場で造った素材を組み立てて造る家が流行すると、工期が早い価格が安い住宅に注文が集まります
鉋かけから始まる工程は熟練の技が必要で時間がかかる作業です
時間をかけて習得した技が無用になったら存在価値が無くなります
アルコールで紛らす他なかったのでしょう この方を挙げたのはアルコール依存症が自殺を防いでいたということを言いたいためです その後断酒をするようになりましたが、その病院を離れたので予後は分かりません 断酒をすることによって自殺に走ることを懸念していました
私の患者さんで自殺をする方は滅多に居ませんが、こういう方が困ります もう数年以上も居なかったのですが、最近になって数年以上前と同じ境遇の方が出ました
以前にもどう支えてよいのかわからなくて困ったのですが、今回も同じでした 抗うつ薬やメジャートランキライザーなどの薬物療法と支持的精神療法では限界を感じます
最近になって、そういう方の相談に乗って頂けるかもしれないという場を知りました
詳細は分かりませんが、同じような境遇の方が来院した時には連携したいと思います
※こんげつのてーまとしてしょうれいをあげています
薬剤の能書について
インタ-ネットの普及には功罪があります 市民の知識が豊かになって、読んだことを契機に受診する方が増えています
しかし薬剤の副作用が多く書いてある能書がありますが、その中に一つでも気になる副作用があると不安で服薬に抵抗が生じる方があります
効能が2~3行で、数十の副作用が書かれている能書には疑問があります
特にPMDAの能書は重篤な副作用をはじめに書いています 滅多
にない副作用が生命を脅かすほどの重大な要素として書かれています
私は医師ですが、自分が服用する薬の能書は殆ど読みません 何かあれば医師に訴えると良いと思うからです
例えば抗うつ薬の副作用として自殺が書かれています
うつ病で自殺する方が多いのに、抗うつ薬を飲むと自殺することが多くなると言われると、どうしたらよいのか分からなくなる方が多いのではないでしょうか そうした副作用を恐れて服薬しない方が自殺をしても厚労省や製薬会社の責任は問われないとすると、何もしない方が訴えられないという風潮が流れても仕方がありません
幸いにも医師はそれほど無責任ではありません
私は自殺の危険性が強い方には第二世代の抗精神病薬を処方します 処方を見て矛盾していると感じますが、自殺を防ぐのは大切な役割です
しかし副作用を恐れて服薬しない方には困ります
※今年2022年の精神神経学会では、積極的に抗うつ薬を処方するという話題が出ました 尤も能書との関係ではありません
もちろん薬剤を使って助かっているので、製薬会社を否定しているわけではありません 米国の裁判の多さという事情もあるでしょう
私は主にPMDAを使っているのですが、人の心よりも身体を含む物質を重視している印象が否めません
臨床経験のない動物実験の専門家と思われる能書が散見されます
服用すると良いことがありますよということを強調して、しかし副作用もあるので医師に相談してくださいという内容だと服用する気になるでしょう 不安があって受診している患者さんはマイナス評価に敏感です そういうこころを考慮した能書が望ましいですね
PMDAは厚労省が関わってます
製薬会社よりも管理責任のある厚労省の意向が反映しているのでしょう
厚労省は米国のFDAの指針を常に気にしています そして驚くほど素早くその通りにします
高齢者に対する抗精神病薬の投与は寿命(余命)を短くするというFDAの声明が出た後に、厚労省の高齢者の項目を調べたら、抗精神病薬の項目が削除されていました
錯乱・興奮する患者さんは外来では維持が難しいので入院して頂くことがありますが、ある意味では統合失調症よりも打つ手が無くて困ることがあります 更に抗精神病薬を処方しなければ入院しても鎮静しないことがあります 隔離・拘束が増えるかもしれません
認知症や高齢者を中心に診ている医療機関とスタッフは大変な思いをして医療をしています
以前から政治的安保条約に対して文化的安保条約もあると思っています
※しかし米国を含む諸先進国が妊娠中の向精神薬の服用を、注意をしつつですが許可しているのに、日本ではつい数年前までは全てをタブーにしていました 最近になって有益性がうわまわるなら処方をしても良いという曖昧な表現ですが、「タブー」をもっと早く解いてほしかったと思います
私のうつ病の患者さんは夫の米国出張中に妊娠して出産し養育して帰国しました 妊娠中も授乳中も医師から何の注意も受けなかったと語ります 帰国してから周りの方たちが滋賀医科大学に通院入院する等していたことを聞いて驚いたと語ります
今も元気に通院していますが、子も健やかに育っているそうです
しかし今でも産婦人科医や小児科医は服薬の中止を指示しています
例えばオーストラリアでは、授乳による母子の関係が子の生育に重要な役割を果たしていると言いますが、日本の方がこういう関係を大事にしてきたのではないかと思います
厚労省が義務にしているエジンバラテストも試行していない所が多いことに驚きます 産褥期にはもう診察をしていないので、厚労省が何故全員のエジンバラテストを義務にしたのか理解していないのでしょう 厚労省は産褥うつ病は、産褥期に突然発症するのではなく妊娠時に準備状態にあると言います それで妊娠期にエジンバラてえストを全員に施行することを推奨しています
向精神薬の使用に対する抵抗は
過去の統計にありますが、向精神薬を服用している婦人から出征した胎児に奇形が多いという結果が大きいのでしょう
しかし統合失調症の患者さんが妊娠した場合には、副作用を気にせずに服用を継続することを産婦人科医自身が勧めています 画期的なことです 統合失調症の状態が悪化すると妊娠を維持することが困難になるという経験から来る判断でしょう
他の疾病でも同じことが言えることを知って頂きたいですね
0か100かの強迫的な発想は患者さんにとってよくありません
こうしたことは今までにも書いたことがあります
統計についても、最近の知見などを書きたいのですが詳細は省きます
大まかに描くと、過去の有力な統計は例えば重症で臥床勝ちなうつ病の患者を母集団にしている物があり、その事自体の負荷要因を無視して結果を出しているという論調の論文が多くあります
もちろんうつ病に限りません
婦人科医自身がもっと勉強してください
分からないことは精神科医の意見を聞いてください
意見があれば、患者家族に告げたり一方的に中止するように告げる前に医師同士の意見交換が必要ではないでしょうか
せめてびわころネットの講演を視聴してください
多くの具体例が挙げられています
令和4年10月には大阪診療所協会が順天堂大学の鈴木利人氏の講演を開催します
向精神薬が妊産婦にタブーになっていた頃の偏見を脱して頂きたいと思います
そのうえで意見交換ができれば良いでしょう
お互いに医師として、医療行為のプラスマイナスを負いながら医療をしています オールグッドなんていうことは願望ですが、現実は迷いながら少しでも患者家族の幸せを祈っています
最近精神神経科学科市雑誌に精神神経学会と産婦人科学会の共同文章が載りました
何れ冊子か書になると嬉しいですね
話し合いができている地域もあるようです 悲観的な状況ではありません
最近m3.comに載った論文の抄録です
ADHD治療薬の妊婦への投与は小児の神経学的発達に影響を及ぼさないという結果が出ました
デンマークのKthrine Bang Madesen氏らの研究です アトモオキセチン=ストラテラとモダフィニール=モディオダールが対象でメチルフェニデート=コンサータとリスデキサンフェタミン=ビバンセは対象になっていません
不眠について
ここでは睡眠の専門家に詳細なことはお任せして診察場面で気づいたことを記します
高齢者の睡眠に対する誤解や偏見は意外に多いのです
例えば一晩に1回でも覚醒すると不眠と感じる方が意外に多いのです
おそらくは若い頃は一度も目が覚めなかったのでしょう
睡眠学者は調査に基づいて、健康な方でも1~2回目が覚める方が40%位居ると言っていると応えると驚きます また眠れれば大丈夫と話すと病的なものではないのだと安心します
また夢を見るのは眠れていないからではないかと心配します
睡眠のリズムを説明して波が浅い時に夢を見るが、記憶しているか否かの違いで不眠ではないと説明すると安心します
おそらくは浅い波(レム睡眠)と深い波が繰り返されているが、覚醒する前の夢を記憶しているのだろうと説明します
しかし苦しい夢、追い詰められている夢は、そういう説明だけで納得するわけではありません 経過観察をする場合と薬剤の変更をする場合があります 特にオレキシン受容体拮抗薬のデエビゴとベルソムラは多夢と言われていますが、ベンゾジアゼピンンに変更します ベンゾジアゼンピン間の変更もします
書き出すと長くなるので簡単にします
中々悪夢が無くならない方には、夢はこころの闇(ウンコと称することがあります)の排泄機能を持っていると話すことがあります
睡眠薬を飲むと認知症になるとか早死にするという巷の考えに惑わされる方が多いのですが、睡眠薬無しで眠れればそれに越したことはない、しかし不眠の方が脳細胞の破壊が大きいと話すと納得する方が多いのです
このことに関しては上記の「ベンゾジアゼピンと認知症」を参考にしてください
私の印象では他の疾病よりも双極性障害の方が早期に認知量になると以前から感じています このことに関する論文は見つけていません どなたか教えてください
o-mi@ex.bw.dream.jp
ここでは睡眠時間に対する勘違いも書こうと思ったのですが、厚労省発表の昨年の日本人の平均睡眠時間を見て驚きました
たしか以前は若年者から高齢者まで、年を経るごとに睡眠時間が減っていくものという調査が出ていたと思いますが、バラバラな平均睡眠時間で、そう綺麗にはいかないということが分かりました
高齢化社会を反映しているのでしょうか 70代~8.90代の方の睡眠時間が8時間以上の割合が多くて10~20代の睡眠時間を上回ります
※尤も日本の若者の睡眠時間は6時間くらいと短かすぎる。欧米と比べても短いと言われます
それで60~70代の方が8時間眠れないという不眠を訴えることが勘違いであると言えなくなりました
なるべく睡眠薬を多くしたくない、できれば減らしたい止めたいという私の考えを言う根拠が無くなりました
※依存性を危惧する意見として、すなおクリニックの内田直先生の意見を書いておきます
私の独断と偏見を押し付ける訳にはいきません
モディオダールの作用機序はよくわかっていないようです。・・・モディオダールは他の精神刺激薬(メチルフェニデート)などに比べて、依存性が低いという訳ではないという印象も受けます。例えば、私が以前共同研究を行っていた日本医科大学のグループは、モディオダールは依存に関わる脳の部位(報酬系)を刺激するということを示唆する研究結果を報告しています。このような働きは、リタリン、コンサータ(メチルフェニデート)などにも共通した薬の働きです。またベンゾジアゼピンもこの脳の報酬系を刺激して依存性を形成します。お酒も同様です。という文章が代表的です
またお断りしておきますが、滋賀医科大学の藤井久爾子先生があたかもベンゾジアゼピンの処方に賛同しているかのような誤解を与える文章を書きましたが、この時は服薬の規則性も統合失調症の寿命に影響を与えるという論文があるという紹介を、私の推測で服薬しない場合の症状によるストレスが背景にあるだろうと付け加えたものです 藤井先生がベンゾジアゼピンピンの処方に賛同しているという意味ではありません おそらく反対と思います
ご迷惑をおかけしているとしたら申し訳ありません
この文章を書いている時に気づいたので、その部分を削除しました
私は例えばうつ病に対するベンゾジアゼピンの処方は、眠気があるのですぐ中止するか、不安や過敏さがある程度改善した時には中止しようとしています 白か黒かの思考はあまり好きではありません
私がコロナワクチンに賛成なのか反対なのか曖昧ですが、私賛成なのですが、簡単ではないだろうと思います 反対意見や本音を言えない立場もあるだろうと思います。
実際例えば私個人の立場はワクチン接種に賛成でうっていますが、職員には強制したり立場を明確にするようには言っていません
しかし複雑な心境です
こういう管理者も居ると思います
ナルコレプシーなどの依存性のある薬物の処方資格は
日本精神神経学会 日本臨床精神神経薬理学会 日本睡眠学会 日本神経学会 日本小児神経学会の専門医であることが条件になります
日本精神神経学会の専門医が日本専門医機構に吸収されると知って迷いましたが、今更他の学会の専門医になるのは大変すぎるので精神神経学会の専門医の更新を選択しました
専門医にならずに処方ができなくなると、負担をかける患者さんが多いので致し方ない選択です
外科学会は専門医機構に吸収されることに抵抗しています
例えばローカルな地域に1年間赴任することを条件にしているからです
外科医としての成長に結びつくのか疑問であることはもちろん、専門医制度が政治的に利用されることに対する抵抗です 医局制度の権威が昔ほど無くなってから地方や僻地に赴任する医師が減って地域や僻地の医療が貧困になっていることが問題になっています
その点では京大は舞鶴市の病院に医師を派遣しているのは立派と思います
外科学会もその点を問題にして、専門医機構に抵抗するだけでは問題解決にはならないと自問しています
精神神経学会は問題提起をしていませんが、1年間だけ赴任してハイサヨナラでは患者さんに益するのでしょうか 懸念に過ぎないのでしょうか
外科学会では教授も地域に赴任するのかという疑問が投げかけられています
精神神経科の専門医はどういう拘束があるのか明らかにされていません
外科学会だけの拘束なのでしょうか
いずれにしても命令されて診療の場を政治的に操作されるのは嫌ですね
※最近になって研修医に過疎地への赴任を求める方針が出てきました それなら過疎地にも最新の機器を提供して頂きたいですね そうすると指導医も増えるかもしれません 過疎地で少ないスタッフでやりくりしている中に研修医が入ると、迎える立場の医師をはじめとするスタッフは過重労働にならないでしょうか 研修医の技術にも差が付きすぎて過疎地で研修した医師のフォローはどうするのでしょうか?やはり外科学会だけの問題ではないようです
こう書いたからと言って精神神経学会を否定しているわけではありません
30年近くに渡って、殆どの学会に参加させて頂き勉強になっています
苦手な領域にも関わる契機になっています
尤も若手の実績作りのための発表が続く学会は苦痛なので一時休んだことがあります
幸いにも精神神経学会専門医と日本専門医機構の資格が取れました
前回は忙しくていい加減な報告をしてやり直したのですが、今回は慎重にまとめたつもりでした 部分的で抹消のミスがあり訂正しました
メチルフェニデート塩酸塩(リタリン)
メチルフェニデート塩酸塩徐放剤(コンサータ)
リスデキサンフェタミン(ビバンセ)
モダフィニル(モディオダール)
などの処方が継続できます
患者さんを裏切らないで済みました
睡眠時無呼吸症候群の流布とCPAP等の治療が可能になったのは大きいことです それまでは向精神薬を減らすようにと言われて困りました 向精神薬のせいで呼吸障害が起きていると思われていたのです 今は
殆どはCPAP
による治療で改善します
助かりました 尤も睡眠薬は一部関係していることがあるかもしれません 不眠が悪化しなければできるだけ減薬した方が良いと思います 患者さんの状態によります
が
中枢性の無呼吸は滅多に無いので今のところ問題になっていませんが、睡眠薬他の薬剤も関与しているとされると困りますね モダフィニル=モディオダールの処方で改善すると良いのですが
自動運転
この文章の最後に最近のニュースを書いています
群馬県のバスの話は5Gが出て来た意味や管制塔の設置など、素人の私でも考えていたことです ここまでくるともう少しだなと思います 僻地ー廃村という今凝っている事態が良い方向に向かうことを願います
細かい報告は省いてはGoogle傘下のWaymoの自動運転に対する考え
を披露します
日経Automotive Newsからの引用です
無人で走る「レベル4」の自動運転開発でトップランナーのWaymo
ODDとは安全に走れる条件のことで、具体的には走行範囲や天候、速度などである
そのODDを重視するようになった
Waymoの報告書でもう一つ注目を集めたのが、自動車開発で重要と
される機能安全規格「ISO26262」に対して、レベル4の自動運転システムを「完全に適用できない」と否定的な立場を示したことである。
安全に対する「現実路線」への転換は、交通事故の公表姿勢にも見える。報告書と合わせて発表した論文で、19年の610マイル(約980万km)にのぼる走行中に生じた実際の事故が18件、同乗していた
人間が回避動作をしなければ生じただろう事故が29件あったことをつまびらかにした。
単純平均で20万km当たり1回程度の事故というのは、かなり低い事故率である。
もらい事故まで避けることはできないという現実を訴えたいのだろう
Waymoは事故の詳細を明かすとともに類型を分析し、ほとんどの事故で相手側に交通違反があったとも記す
。
以上省略もあって正確ではありませんが、日経Automotive
Newsに清水直茂氏が記した文章を、一部省略しましたが、書き写したものです
ここではWaymoがレベルⅣの自動運転(天候や道路等の条件が良ければ運転手が乗らなくても良い)を諦めたのではなく、走行範囲や天候・速度などで安全に走れる条件がある、と以前から言われていたことを語っていることが注目されています Waymoがアメリカ大陸全体をレベルⅣで走行できることを目標にしていたからですが最近は地域を限定することを明言しています
しかしその先進性は、特定地域で完全自動化運転車による配達をししていることにあります
中国の百度(バイドゥ)との差異は明らかではありません―Waymoがはるかに上回っています
例えば、私は僻地の人々を乗せるレベルⅣの自動運転のバスがレベルⅤ(天候や道路の状態などの条件に関わらず無人運転が可能なレベル)になる時に僻地の人口減少から無人の地域になる傾向を妨げることを期待しているからです
街中に行くことができる交通網の有無で僻地の生死がかかっていると思っています
バスか車しか移動手段が無い地域に自動運転のバスや自動車が走行することができると地域に住む高齢者はもちろん都会から移住することを希望する若者の移住先を広げることになります ただしレベルⅤが達成されないと実現しません どうやら今のところでは不可能に近いようです
私はレベルⅣ(運転手は乗らなくて良いが、天候や道路の状態などが良い時にのみ自動運転が可能になる)のバスやタクシーをリモートコントロールする大小のセンターが、自動運転にトラブルが起きた時に補完できないかと思うのですが、そういう方向にはいっていません 人件費が大きな問題なので保安要員や監視員が必要になると自動運転のメリットが無くなります
※自動運転のバスは遠隔操作をしているものもあるようです この場合は運転そのものを遠隔操作しているので、私の言う補完的な役割とは異なります
この欄は、私の車好きの趣味で記しているわけではありません通院ですら苦労している方々を見ていること、私自身がバスに乗っていた時に目の前でバスが発進すると1時間も待たなければ次のバスが来ないという体験を源にしています
また私の好きな鈴鹿山脈を自動車で越える途中にある散在する家々を見て不便を感じます
全国的に廃村が増えている実態も気になります 空き家の問題は同じ線上にあるでしょう
私は半導体やプログラム言語などの専門的なことは分かりません 関わる技術者の能力と、そうしたプロジェクトに関わる企業や国と自治体に期待しています
最近は半導体が少なくて車づくりに支障をきたしているとのことです 半導体の市場は波が大きく、需要が大きいとスタッフに過剰な負担がかかります
折角治療が終了した方が最近再受診しました 超過勤務が多いのです
何年か前の初診時には、日が明けてから帰宅するという過酷な労働が続いていました
今後半導体の需要は増えていくでしょう 自動運転だけではなくロボットや電気製品の自動化など多様な用途があります
患者さんが増えていくことや折角良くなってきた方が悪化する事態は避けて頂きたいものです
ホンダのレジェンドが世界初のレベルⅢの市販車と称されていますが、AudiA8は3年も前にレベルⅢを達成しています 法が車の走行を許可する物ではなかったためにレベルⅡで走行せざるを得なかったのです
ただ両車ともに実際的ではないスピード制限があります 高速道路の走行で60km以下は違反になるはずです
BMWはⅣを完成させたと言っていますが、あくまでも免許センターのような場での走行に限られます しかしこうしたヨチヨチ歩きから大人の歩きに成長していくのでしょう
中国のバイドゥはビデオでは見事な自動運転をしていますが、日本の道路でもレベルⅣでスムーズに走行できるのでしょうか
是非見たいですね
秋田県と東近江市で交通の便の悪い方達を自動運転で救おうというプロジェクトが進んでいます
ただレベルⅡと思われますが、運転手がハンドルの操作をいつでもできるように運転席に座っています これがレベルⅣになると運転手が不要になって人件費がかからないので自由に走行するようになるのでしょう 尤も天候が悪い時にはどうするのかという課題があります
こうした試みが私が最も自動運転に期待するものです 僻地ー廃村という流れが断たれることに最も大きな意味があるでしょう
更には高齢で車の運転はできないが通院や買い物に困っている方の助けになるでしょう
こうしたことは、親の介護で困っている同胞や若夫婦の助けにもなります
高齢化社会は子育てが一段落した頃の子達に親の介護・世話の負荷に変わることが日常化しています 子達の負荷は施設が満杯で介護をしなければならないのですが、自動運転レベルⅣが可能になれば運転操作が要らないので、誰かがナビの操作さえしておけば近辺に一人で出かけることができるようになります
介護者の負担も減るでしょう
ところでトヨタ車がレベルⅣの自動運転を公開するという話はどこにいったのでしょうか
お台場を走るなら狭い箱の中を走るBMWとは段違いです
ここで一時話題を転換します
以前からあったニュースですが、最近になってEV自動車の発火が報じられています
例えばテスラ車の発火は新車で報じられています
中古車ではありません
日本だけでもテスラ以外のEVも含めると、三桁台の自然発火事故が報じられています
原因は分かっていません
私は末端の部品の故障だけではなく過充電がありうると思います
つまり充電が満タンになった時点で充電が止まるようになっているはずですが、
それ以上充電されると過充電で高熱になり発火する可能性があると思います
もちろんどこかの部品のショートの可能性も高いでしょう
しかし原因は明らかではありません 公表していないのではないかと疑います
こういう対策は家庭のガスや電気でも施されていますが、火事には至らないまでも鍋が焦げて使用不能になったということはザラにあります
トヨタはパナソニックと伴にEVの心臓部であるバッテリーの開発を進めると同時に水素自動車を発売しています レースにも出ています
その後パナソニックのバッテリーがテスラに提供されるというニュースが流れていますが真相は分かりません
自動運転には長距離を走行できる能力が必要でしょう その点水素自動車はガソリン車の1.5倍くらいの距離を走ります
何よりもEVは充電時間がかかります 水素自動車はガソリンの充填と同じくらいの時間です
今後どうなるのか興味がありますが、今のところEVが主流です
ここで本来の話題に戻ります
ドイツが自動運転レベルⅣの車が走ることができる法律の改正をしました
レベルⅣになると運転の責任は運転手ではなく操作機器にあることになります
つまりメーカーか機器の制作会社の責任になるのですが保険も変わることになります
運転手の操作は不要なので運転手が車に乗る必要が無くなります
極端に言うと運転免許がない者でも運転ができることになりますが、そうした諸問題が出てきます
それはともかくアウディやフォルクスワーゲンが手ぐすねを引いているでしょう
日本は2022年に道路交通法の改正を予定しているとのことですそうすると自動運転の進歩が加速されるでしょう
ボルボは既にレベルⅣの車を製造しているとのことです 公道を走行できれば素晴らしいですね
ホンダがレベルⅢの車を公道で走行したのは世界初ですが、更にレベルⅣを開発しています
レベルⅣは運転手が乗らなくても良いのですが、そうすると人件費が省けるのでバスやタクシーも同乗できるようになります
僻地に住む方や障害のある方、高齢化して運転できない方達の移動が可能になります
タクシーも同乗する方が複数居ると料金が安くなるでしょう
こういうことが運転手の方の仕事の場が無くならない形で実現することを望んでいます
私がレベルⅣの自動運転を習っている内に、世界はレベルⅤの実現に向けて進んでいるようです
完全自動運転車の完成に日本は2025年を想定していますが、評価はトップ10にも入らないのでどうなんでしょう
Lidarという方式で進むと思われたのですが、赤外線の他に磁場やカメラの精緻化も進んでいます 今のところLidarの優位は変わらないのですが、各センサーや運転装置を統括するものとしてSip-adusという装置が開発されています
自動運転は便利さだけではなく手動運転よりも安全であることを目的にしています
新しいニュース
米General Motors(GM)が大きく動き出した。2022年2月1日(米国時間)、自動運転子会社の米Cruise(クルーズ)は、サンフランシスコで一般向けに、テストドライバーが同乗しない自動運転車による移動サービス、いわゆる「ロボタクシー」の受け付けを始めた。公式サイトで登録し、順番が来れば誰もが乗ることができる。サンフランシスコで無人タクシーを一般向けに提供するのはクルーズが初である。
この分野で先頭を走るWaymoは街中の自動運転車には運転手が乗っているので、運転手が乗っていないクルーズとは異なると言われています
これが事実とすると、今までやるぞやるぞ!と言いながら実現していない自動運転の本格的な試験になります
是非ビデオを見せて頂きたいですね
waymoとの交流もあるような
Cruise(クルーズ)
です
経過を知りたいですね
米General Motors(GM)の
Cruise(クルーズ)は様々なトラブルを起こしているようです 横断歩道の人を敷きそうになった トヨタのプリウスと衝突した 救急車などの走行の妨げになった等々
まだ開発途上なので、こうしたトラブルで全てを判断すす訳にはいきませんが、まだ自動運転を試行する段階には無いようです
しかしその後米国内で無人タクシーを走行させています
ホンダもトヨタもクルーズと契約しています 巨大な資金を投じてwaymoに追いつき追い越せになると面白いですね 競争は進歩を促進します
Microsoft BinでWaymoと百度の自動運転のビデオを見ることができます 両者とも一般道や高速道路を後部座席に記者を乗せたままで走りますが、人は見えません
これはレベルⅣの走行と言えるでしょう
Waymoは自動運転に支障が生じた時にリモート操作が可能です
こういう操作が可能であれば自動運転のトラブルを解決できます 特にタクシーや会社等の組織の車の自動運転のトラブルをリモートで解決することによって自動運転は進歩するでしょう
急速な進歩です
その後百度の自動運転の画像が「自動運転 百度」の検索で見ることができます この車には乗客以外は乗っていません
ただビデオは広い道(高速道路か 自動車専用道路か?)に出て間もなく終わります
以下は日経ニュースからの引用です
目的地は2KMほどの距離であったため、走行時間は7分ほどで目的地に到着した
再度別の目的地を指定し、自動運転タクシーを体感してみたが信号の停止、車線変更や左折などの道路変更で危険を感じることは無かった
という乗客の感想が載っています
ここでも右折のことが書かれていません テスラのビデオも同じです 難しいのは右折です 特に5車線の右折は至難の業です 大きな交差点には右折用の指示が出る信号機がありますが殆どの交差点にはありません
急に人や車や自転車が出てくる、多くの車が走行する路で右折のタイミングを図ること等が尤も危険な瞬間です
こうしたビデオも見たいですね それが無理なレベルなら、そういう解説が欲しいですね
Waymoの自動運転は更に進化しています 自動運転のタクシーには乗客以外は誰も乗っていません それで住宅街の路も走行します 注目したのは右折もしたことです しかも脇道から優先道路に右折して入ります
これは難しい技です
このビデオを見るとWaymoの先進性は間違いありません
ただ道路には人が居ません 信号の無いところで路を横切ろうとした人が居る時はどうなるだろうと関心があります
別のビデオで、歩道を渡る人の前で停車しているWaymの無人タクシーが映し出されています
あと他社の自動運転車も駐車を簡単にやってのけるのですが、日本の家庭にある一般的な車庫に自動で止まれる場面を見たいですね
ゆったりした空間だと簡単でしょうが、日本のように詰めて停まる所でバックして停車するのはどうでしょう 私の見る限り、かなり広い駐車場で車の間に駐車するビデオしか見ていません
私の車は自動駐車ができるはずなのですが、できることもあれば、駐車するには狭すぎると表示されて仕方なく手動で駐車しています
手動で駐車するのはそれほど困難ではありません おそらく柱が邪魔なのだと思います こういう日常的な技術の進歩を見たいですね かなり狭い空間での操作になります
群馬県のバスの自動運転について市の担当者は次のように語っています
将来的には管制室から1人で複数台のバスを運行できるようにすることを目指しています 複数台を1人で制御できるようになれば、ドライバー不足や赤字になりやすい路線コストの問題も解決できると思います
5Gを使えば管制室からのリモートコントロールが可能になるでしょう
と言っています
4Gでは鮮明に映らない映像が鮮明になるのでリモートコントロールが可能になります
※このサイトのバグで市の担当者の正確な発言が消えてしまいました しかし本筋は正確です
こうした遠隔操作が5Gの普及によって可能になるということです
私の予測通りのことが実現できると過疎地の人々が助かります
運転手の人件費が浮けば乗客が少なくてもバスが運行できます
こうした自動運転の普及によって運転手の失業が出ないように配慮しながら研究を進めなければなりません
トヨタの前社長が水素自動車に拘っていたのは、EVにしてエンジンが無くなると多くの失業者が出るからです トヨタの前社長の考えが正しかったことはドイツで証明されています フォルクスワーゲングループ(ゴルフ、ポルシェ、アウディ、ベントレー、ブガッティ―等)のCEOがEVの開発に一本化すると宣言して、エンジンを造る労働者が解雇されるのに対する反発が強くなって
ポルシェのCEOに交代しました
こういう話はこの欄のテーマから外れますが、自動運転車の燃料は大事な話です以前から私が主張していたようにEVはバッテリー充電量が少なくなると充電に時間がかかりすぎるので、毎日短距離を乗っていつでも充電できるようにしておけることが必要です 充電に3時間もかかると、その日は何もできなくなります 水素自動車だと充填はガソリン車と変わらない時間で可能です しかも長距離を走行できるので便利です 不便なのはスタンドを造る費用が掛かるので滋賀県でも大津市に1つと少なすぎることです こういうことを民間任せにしている政府の政策の無さが問題です カーボンニュートラルを目標にするなら、車の利便性と実用性をも考える必要があります それを民間のEV車制作に任せていることが問題なのです 私は10年くらい前から水素自動車に魅力を感じていました しかし今は買えません 大津市まで充填に行く時間と、それで水素を使ってしまう浪費があるからです それで未だにガソリン車に乗っています ガソリンの充填は簡単です しかし温暖化を促進しているという負い目があります 早く解決してほしいと思います
今後の自動運転車がEV化される計画がありますが、他の方法もあって良いのではないかと思います 例えばバイオ燃料とか、水素自動車のスタンドに補助金を交付して普及を図るとかして、カーボンロス車の多様性を生かす施策を希望します そうするとユーザーの用途にあったエンジンと燃料を選択できます
大量の失業者を出さなくて済みます
Halo CarのCEOはWaymoやCruiseが道路の真ん中で停止し、交通の妨げになったことが何度もあることを克服するためには多くの工程がある それまでは遠隔操作が必要であると言います
ここで恐ろしい話をします
自動運転機能がロシアとウクライナで使われています
車でも使われる可能性があります
日本では暴力団が敵の家屋にトラックを突っ込む、今は少なくなりましたが、ISが爆弾を積んだ車を使いました これに自動運転機能が加わると怖いですね
ところで
自動運転バス全国で試行されています
そのメリットは
運転手不足に対応し雇用コストを削減する
高齢者の自立した移動を実現
市民の利便性の向上
操作ミスによる事故の抑制
道路状況をリアルタイムで確認して渋滞を緩和する
と言われています・
私は以前から言っているよ市町村・集落の崩壊の防止が日本全国の課題と思っています
将来消滅する可能性が高い自治区がはつぴょ卯されました
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