「結構、歩いた気がするなあ」「腹減った〜」「あ、あれやろう!」「大阪といったら、たこ焼きの本場だよね」「夕食、リカん家だぞ」「あれはお好み焼きだから、別だろ」「ラムネ買ってくる」「俺も」
 公園へ下りると、出口まで所狭しと屋台が並んでいる。目を楽しませた後は、腹だ。腹ごなしに適当に遊んで、遊んでいるうちに喉が渇いて、と皆、忙しなく散らばっている。マネージャー達は疲れた時には甘いもの、と言いながら、りんご飴やらクレープやらの屋台に向かって連れ立って行った。
 祭り(のようなものだ、これは)は地方色が色濃く反映されたものが多いが、屋台もそうなのだろうか。見慣れない…鮎の塩焼、きゅうりの1本漬(プチトマト付)、焼き筍(こんにゃく付)、韓国料理各種にご当地バーガー、くじ引き焼き鳥といった、少なくとも稲妻町の屋台では見ないものが、それなりにある。
「お前ら、腹減らないの?」
「……お前ほどには、な。後で腹、壊すなよ」
 両手にあれこれ抱えて口を動かし続けている円堂に鬼道が答え、その横で豪炎寺がこくこく、と頷く。
「平気だって!折角来たんだからさ、目いっぱい楽しみたいだろ?」
 もごもごと口を動かしながら、満面の笑みを浮かべる円堂に、ふたり揃って苦笑する。
「何か分けよっか?…あ!ふたりとも、来いよ!」
「おい、円堂?!」
 ふたりが答えるのを待たずに、円堂が急ぎ足で歩き出す。両手に抱えているものがなければ、走り出しているに違いない。そんなに急いでどこに行くのか、と思いながらついて行くと、ひとつの屋台の前で円堂が足を止めた。
「……トルネードポテト……?」
「さっき持ってる人がいてさ、気になってたんだ!豪炎寺の必殺技みたいな名前だったんだな!…へぇ…ほんとに渦巻きになってるんだ。な、これ食わない?」
 螺旋状に剥かれたじゃがいもを串に刺して揚げてある、というだけで、それ以外は何の変哲もなく普通にポテトフライだ。だが、そのネーミングと形状の面白さからだろうか、それを手にする姿が、あちこちにあった。
「面白いな。買ってみようか」
「鬼道は何にするんだ?」
「チリか、オーソドックスに塩胡椒、かな」
「俺、辛いの苦手だからなー…カレーぐらいなら、大丈夫かなー…醤油バターかなー、コンソメもいいなー…なあ、豪炎寺は、何にする?」


■天然最強!→ブレイク
■頑張れ!鬼道さん!→鬼×豪
■ああっ!守様!→円×豪